江津D51レールパーク オヤ31形客車到着記念乗車券」発売日にちなんで
えちごトキめき鉄道では、4月1日から建築限界測定用試験車(通称おいらん車)オヤ31形客車が直江津のD51レールパークに入ることを記念し「直江津D51レールパーク オヤ31形客車到着記念乗車券」の発売を開始しました。
3月24日の同鉄道ホームページによると、同社路線の各駅から直江津までの往路、博物館入場券、直江津から同社路線内の各駅までの帰路が一体になっている記念乗車券です。
乗車駅と降車駅が異なっても同社線なら自由で、博物館入場料は千円、往復鉄道運賃500円は安価です。
おいらん車は全国に2両しかない → 珍しいので見てみたい → えちごトキめき鉄道の往復運賃が安い → 安井から得をする → 行きたい → 千枚限定発売 → 売り切れる前に行こう → しかも4月1日に行けば社長が案内してくれる(後述)、という思考回路を働せるのに十分な設定です。
「貴重な車両を見学しに来ませんか」と同ホームページで呼びかけでいますが、このホームページ内容だけでは吸引力に限界がありそうです。
真面目、地味、事務的な印象を受けるからです。
会社のホームページですからあか抜け過ぎた文章や写真、イラストは困難とは思いますが、もう少し柔らかくしてもよいのではという気もします。
次に「直江津D51レールパーク」のホームページを見ると、4月1日当日を見ても記念乗車券の情報がないのは残念で、テンションがやや落ちてしまいます。
鉄道会社サイトへのアクセス貼付はありますが、当博物館が主役ですから鉄道側と連携して記念乗車券情報を直接掲示してもよいのではないでしょうか。
この2つのホームページの後、3月24日付けの同社社長ブログを見ると先程とは全く違う、驚きとともに強いインパクトがありました。
人を引き寄せるに十分な、くだけた、分かりやすくも誘惑される内容で、鉄道側ホームページと同じことを伝えているのに文章表現力、ブログ全体の構成力から情熱が伝わってきます。
さらに4月1日・2日に内覧会(車内公開)があって、1日は社長が直接案内役になるとのおまけ情報までブログの中で添えられていました。
このブログの内容ならばレールパークまで距離が遠くても行きたくなってきます。
東京6時28分発の北陸新幹線「はくたか551号」で上越妙高下車後、記念乗車券を購入し、妙高はねうまライン乗り継ぎで直江津9時01分着。
同じく糸魚川下車の場合も、日本海ひすいライン乗り継ぎで9時36分着、いずれも10時までに十分間に合うという計算をします。
せっかくの乗車券付きなら同経路往復よりも変えた方が面白い、行きは上越妙高、帰りは糸魚川のようなケースが多いかと思われます。
根底にあるのは「得をした」という優越感を抱かせることで、商売の秘訣とも言えます。
直江津から分岐する2路線を持つえちごトキめき鉄道の強みです。
話は逸れますが、世間一般でも同じことを話しているのに、話し手によって引き込まれることもあれば、印象に残らないこともあるものです。
同社長の話術、筆力は定評のあるところであり、鉄道経営の実績はそれ以上のことも周知の事実で、今回の企画切符でも改めて手腕を再認識しました。
同鉄道ホームページで社長ブログに触れていないのは社長のけじめ、棲み分けの見識と思います。
えちごトキめき鉄道、直江津D51レールパークの発展を期待しています。
※写真は本文と無関係です。