平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

阿武隈急行ホームページを一例に 乗ってみたくなる内容づくりとは?

情報発信力のある地方路線のホームページ構成を提案します

鉄道会社のホームページ(以下、「HP」)は会社それぞれに多種多様、個性的であり、興味深いものがあります。

まず実用性ですが、そのほかにも情報量はどうか、阿武隈急行その鉄道会社路線に乗りたい気持ちにさせてくれるかどうかの期待も抱きつつHPを開きます。

今回は、数多くの鉄道会社の中から、昨日取り上げた阿武隈急行のHPを見てみたいと思います。

 

トップページの冒頭、見出しに「HOME、時刻表、運賃表、おトクなきっぷ、会社概要、もっと見る」6項目が出てきます。

中段には「運行状況、最新記事、キャンペーン企画情報、列車企画情報、沿線ガイドマップ」などがあります。

画面中央には「新型車両AB900系7月発進!!」の文字と映像が流れます。

何年の7月なのでしょうか。

直近の2022年7月に決まっているといっても、それは阿武隈急行に詳しい人の話です。

「2022年7月発進」とした方がよいと思います。

また、画面の文字案内で「福島-仙台(槻木)を阿武隈急行経由で旅してみませんか」のような表記を出すのはいかがでしょうか。

 

次に「最新記事」の「あぶQウォーク2023開催決定!!」を開きます。

「あぶQウォーク2023年間スケジュール」があって、年間行事の具体的な日程を知ります。

スケジュール表に「乗車券」欄があり、「あぶQウォーク乗車券」または「フリー乗車券」と表記されています。

「あぶQウォーク乗車券」がどんな内容かは、この項目では案内されてず、「おトクなきっぷ」の項で調べることになりますが、この切符の情報はまだ出てきません。

 

情報を知るべく「最新記事一覧」を開くと、2023年のお知らせ記事になります。

過去の記事を見るには、画面右下にある「次のページ」を見れば、過去の情報になるのですが、2022年の同行事ではこの切符情報が見当たりません。

2021年10月29日の「2年ぶりに、あの『あぶQウォーク』を開催します」を開いてやっと「あぶQウォーク乗車券」が600円であることを知ります。

このように手順を踏ませては実用性がなくなります。

「あぶQウォーク乗車券」の切符名称だけでなく、発売方法や価格を併記してこそ情報提供の意義があります。

例年参加している人は知っているからという思い込みはしない方がよいと考えます。

 

また、「あぶQウォーク乗車券」にたどりつくまでには、「最新記事」→「最新記事一覧」→「新着情報」→「次のページ」(前のページ)の手順を踏む必要があり、手間を要します。

さらに、「次のページ」「前のページ」の文字が探しにくい位置にあり、色も地味で実用性に不足しています。

「次のページ」の文字自体を大きく、色を明るくして目立たせた方がよいと考えます。

文字の位置も両端では見つけにくく、中央に持ってくる配慮が望まれます。

 

次に、「阿武急ラプラス&ラッキートレイン スタンプラリー」を見ます。

巻頭にそれらしきイラスト電車が添えられはいますが、そもそも阿武急ラプラス&ラッキートレインとはどんな電車なのでしょうか。

直接的に伝えた方がよいと思います。

「車両運用予定表」もありますが、その前に「阿武急ラプラス&ラッキートレイン」列車自体を知ることが前提です。

政宗ブルーライナーAB900系車両運用予定表」も同様で、正面の電車の顔のイラストはありますが、編成全体の姿が見たくなります。

人に例えてみれば、人の顔写真のみの1枚写真と、全体の姿の写真も加わる2枚組写真との違いと似ています。

 

「あぶ急沿線あるきガイドマップ」は力作ですが、これと関連して各駅の写真、駅前の情報コーナーも作ってほしいところです。

一例として、えちごトキめき鉄道のHPでは、駅ごとに時刻表、運賃表、切符発売、エレベーター、トイレ、売店、住所、駅の情報や、写真による駅の外観、駅自慢のポイント、駅周辺のおすすめ観光スポットなどが見られて実用的であり、途中下車の気持ちも起こさせてくれます。

とくに丸森と梁川は乗り換え接続で長く待つ時間帯もあり、空いた時間活用法として駅前の情報が知りたくなります。

 

阿武隈急行沿線の車窓の見どころ地点、景色と溶け合う風景一体の列車、季節ごとに変わる沿線風景と列車の写真がHPで見たいものです。

これまでの阿武隈急行フォトコンテスト入賞作品なども、トップ画面に貼り付けてすぐに見られると路線に関心が沸いてきます。

 

「時刻表、運賃表、おトクなきっぷ」は標準的ですが、時刻表の中の「仙台直通で運転」と「ワンマンで運転」との色が類似していて、仙台直通列車が判明しにくいのが難点です。

色の違いを明確にして、仙台発着時刻も添える配慮が望まれます。

福島と槻木の東北線接続列車時刻、仙台発着時刻があれば一層効果的です。

さらに言えば東京基準の発想ではありますが、東京発福島着の接続列車と発着時間を加えて、東京からも阿武隈急行に来やすくする演出もしてみてはどうでしょうか。

 

「もっと見る」では、よくある質問と回答を添えてくれると便利です。

たとえばJR東日本の「週末パス」でも阿武隈急行はそのまま乗れることなどです。

阿武隈急行の各車両・編成の情報、梁川車両基地の紹介、福島と槻木の東北線接続列車時刻、仙台発着時刻があれば一層効果的と思います。

 

阿武隈急行のホームページでの感想や意見を書きましたが、他の第三セクター路線や地方私鉄でも共通する部分はあるように思います。

あくまで筆者の主観ではありますが、参考箇所があれば幸いです。

 

※写真は本文と無関係です。