平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

智頭急行 新たな「普通列車1日乗車券」の効力と価格に疑問

特急自由席乗車可能1,200円フリー切符を普通列車のみ2,000円に変える発想とは?

智頭急行は「智頭線 1 日フリーきっぷ」と「普通列車ペアきっぷ」の発売を4月30日で終了し、5月1日から新たに「智頭線普通列車 1 日乗車券」 を発売します。

普通列車に乗降自由の点は3種共通です。

 

智頭線 1 日フリーきっぷ」は土曜・休日の1日間有効で、特急自由席に乗車できて1,200円です。

普通列車ペアきっぷ」は2日間有効、2人同時利用2,000円で1人当たり1,000円です。

新たな「智頭線普通列車 1 日乗車券」は「智頭線 1 日フリーきっぷ」と比較して、毎日乗車可能にしたものの、特急乗車は不可とした上、1,200円から2,000円としました。

価格上昇率にすると66.7%になります。

 

特急乗車を不可にした上に800円上昇で、はたして新たな切符が購入される公算があるのでしょうか。

同じ800円でも10,000円が10,800円になるのと、1,200円が2,000円になるのとでは次元が異なります。

上郡-智頭は片道1,320円、往復2,640円で、この金額だけ見れば2,000円でも安くは感じます。

しかしこれまでの経過を知っている人には1,200円だった価格と、2人同時なら1人1日500円のペアきっぷとは差が大きすぎます。

これまでの価格が特別であって、安すぎただけといってもそれが受け止められるとも思えません。

 

上郡-智頭の全線を行く普通列車は、途中の大原乗り継ぎ0.5往復を含めて9往復です。

全線所要時間は最速1時間10分、最長1時間51分です。

運転間隔は一定でなく、上郡発智頭行きは10時27分発の後、13時12分まで2時間45分の間、列車がありません。

智頭発上郡行きも13時30分の次は15時32分で2時間02分待ちです。

ちなみに、特急は定期列車12往復、ほかに金・土・休日運転の1往復があり、最速37分、最長44分です。

ただし、特急でも3時間以上設定がない時間帯はあります。

上郡14時44分発「スーパーはくと7号」の次は18時03分発「スーパーいなば9号」、智頭10時33分発「スーパーいなば4号」の次は13時23分発「スーパーはくと8号」です。

ただし、いずれも金曜・土曜・休日はこの間の時間に運転される列車があります。

特急本数と所要時間を見れば、特急に乗れないのは痛手です。

2,000円でも安価設定なのだから特急は乗車券、特急券という強気姿勢の印象を受けます。

いずれにしても5月連休と夏休み期間での、この切符の発売実績で利用者の評価が出るでしょう。

平日も利用可能にした効果の是非も同様です。

 

以下は意見、提案です。

特急乗車不可は見直しが必要で、特急自由席に2回まで乗車可能とする配慮が望まれます。

智頭急行のホームページには「沿線魅力マップ智頭線」があり、各駅での観光地と徒歩時間が明記されています。

限られた普通列車のダイヤを効率的に乗りこなして沿線各駅を巡るモデルコースの列車時間を添えれば、1日乗車券の効果も出てくるのではないかと思います。

また、因美線智頭-郡家と若桜鉄道を含めたフリー切符はどうでしょうか。

この場合、普通列車のみの制約では利用されないと思われ、特急自由席最小限2回利用が要件です。

今後の検討をお願いしたいところです。

 

※写真は本文と無関係です。