8800形リニューアル9編成が先に京成直通、その後80000形が直通と予測
これまで京成乗り入れ非対応だった8800形8810編成が4月15日から京成に乗り入れたとの話題がありました。
8810編成は、京成用にの急行灯と運行番号表示器はあるもののIR誘導無線装置がなく、運転室にその電話と屋根上の2基の専用アンテナがなかっただけに驚きがありました。
その装備状況は8807・8815編成も同様です。
これはIR無線からデジタルSR無線に切り替え、使用開始した結果です。
無線の話ゆえか、鉄道側からの公表はありませんでした。
SR無線使用開始に伴い、新京成車両の今後新たな京成乗り入れの流れを以下のとおり勝手予測しました。
一定期間、8810編成の無線状況等の様子を見る
→ その後、8807編成と8815編成の京成乗り入れを開始する
→ 8804・8808・8811編成を、京成乗り入れから乗り入れ非対応に戻す
→ 8800形の京成乗り入れはリニューアル9編成(8802・8803・8807・8810・8812~8816編成。8814のリニューアルは今後予定)となる
→ その時点で京成乗り入れは8800形リニューアル9編成とN800形5編成の計14編成となる
→ 80000形の京成乗り入れ試運転を行なう
→ 80000形3編成の乗り入れを開始する
→ 新京成の全26編成中、京成乗り入れは計17編成となる
以上ですが、乗客側には無関係のSR無線とはいえ、空間波無線やIR無線とは違うSR無線の効果情報は出してもよいのではないでしょうか。
以下は、今後の車両設備に関する趣味的関心事です。予めご了承ください。
◆先頭車屋根上の無線アンテナについて
〇 屋根上の京成用誘導無線アンテナを撤去するか? 撤去せずそのまま保留するか?
→ 撤去の場合、時期はいつか → 車両検査時か? 全編成同時期一斉か?
〇 同じく空間波無線アンテナ(逆L字型)はどうなるか?
〇 京成乗り入れ非対応の3編成(8805・8806・8809)の乗務員室内に、運行番号表示器関連スイッチがあるが今後、新京成線内でも運行番号表示器を設置、使用する含みがあるか?
→ 運行番号表示器関連スイッチは、この3編成ではスイッチが2つだけとなっているが、京成乗り入れ編成には5つある。
◆IR無線アンテナの位置関係について
N800形のIRアンテナ位置は京成に合わせて乗務員室側ですが、8800形では隣の車両との連結部側にあります。
8800形は分散型冷房装置が3基あって、新京成用空間波アンテナも乗務員室側に置くと屋根上が狭隘のことを考慮してか、IRアンテナは連結部側としています。
IRアンテナで、発信用と受信用の配置順序もN800と8800とでは位置が逆です。
8900形にはIRアンテナの台座だけが屋根上に残っており、未設置のままとなりました。
◆運転台にある、京成用IR誘導無線電話撤去跡の位置と、残されたデジタルSR無線電話との位置関係について
配置が微妙に異なっており、運転士側から見たときの位置は以下のとおりです。
〇 8800形のIR無線は左壁の上側、SR無線は左壁の下側(8805~8807、8809・8810・8815を除く)。
〇 8805~8807、8809・8810・8815は、SR無線のみで、左壁の中央部。IR無線なし。
〇 N800形のIR無線は前面計器類に並列した左端、SR無線は左壁中央部側。
〇 80000形はSR無線が前面計器類に並列した左端。IR無線は当初から設置せず。
以上の配置となっています。
N800形のIR無線の空白部分となった前面計器類の左脇は、IR無線撤去後の現在ではスペースが空いていてもったいなくも映ります。
京成仕様の配置ゆえ、SR無線をこの位置にはできなかった結果です。
80000形は前面計器類の左脇になるので、今後の京成乗り入れ時も新京成線内でも効率的な配置です。
◆鉄道趣味の一つは相違点と変化
余談ですが、こうして形式や編成の違いを整理してみると、鉄道趣味の一つは、同形式であっても相違点や変化を知ることかと再認識しました。
他の路線に目を移せば、JR東日本E233系が0番台から8500番台まで10種類あることや、20次車まである京急1000形、同じく14次車の京成3000形の相違点研究です。
細部の違いの何が面白いのかと言われても単なる深入り趣味世界なので、説明して理解していただける次元のものでもありません。
クラシック音楽に例えれば同じ曲であっても指揮者、オーケストラ、録音時期での組み合わせやスタジオとライブ演奏との微妙な相違を発見し、自分に合う演奏に出会って喜ぶのと似ています。
ちなみに筆者はベートーヴェン「運命」「田園」「第九」の交響曲演奏比べを、鉄道の車両比べ同様に楽しみます。
長くなりすぎましたが、もう変わらないだろうと思っていた鉄道車両も、時代や状況により変化していく一方、ポリシーを持った阪急の一貫精神も見守りたいと思います。