8814編成リニューアル直前の床下空洞を見る
5月11日付け拙「新京成 8814編成で再び機器リニューアル化に戻る不可思議」の続編です。
5月15日から、8814編成6両が1~3号車と4~6号車(以下、「号車」表記を省略)の3両2組に分割され、くぬぎ山車両基地の片隅に隣り合って置かれています。
道路脇に8814-4~6(松戸方編成)があります。
8814-1~3(京成津田沼方編成)は本線電車側の方から見えます。
3両2組が同位置のため、側道からは1と4、2と5、3と6の車両が重なります。
床下装置で先頭車の1と6は原形ですが、電動車2・3・5はほとんど空洞に近い、付随車床下を思わせる状態です。
その2と5が重なった位置の道路からは、床下2両を通り越して本線側の列車が見通せます。
切断された電源コードが随所に垂れ下がっていて、改造着手直前だけに見られる事前準備段階の光景です。
車両基地内ではリニューアル済みの8802編成が4月から検査中でした。
今しばらくは8802の検査は続きますが、8814の床下機器撤去は8802の検査中に並行して行なわれており、8814のリニューアル改造は8802の検査と並行して進めていくと見られます。
◆新京成の今後 全車両へのフリースペース設置を勝手予測
8814のリニューアルが完了すると、8800形のリニューアルを終え、8800形廃車と80000形新製の方向については以前に触れました。
一方、全車両の防犯カメラ設置を3月末までに完了しました。
そうなると、次の施策は何でしょうか。
毎回のお断りですが何の根拠もない勝手予測です。
新京成全26編成を対象に、中間車へのフリースペース設置ではないかと考えています。
80000形は実施済みのため、残23編成が対象です。
順序として、80000形と同じ座席配置のN800形で行なうと思います。
80000形同様、2・3号車と4・5号車相互の一般席側5席のうち3席を撤去してのフリースペース化です。
続いて8900形で、車端部4人席を2席残してフリースペース化。
8800形は、車端部4人席を撤去してフリースペース化と想定します。
8800の車端部4人席の横幅は8900形、N800形よりも狭いためです。
ただし、8800形先頭車のフリースペース設置後、座席の狭さを承知で9席を6席化した経過から、4席減は好ましくないと、狭いながらも2席を残すこともあり得ます。
フリースペース化以外の各種の施策はどうでしょうか。
まずホームドア設置は、接続する京成、北総、東武野田、常磐、総武、武蔵野、東葉高速の各線の様子を見ながらの対応で、当面はないだろうと想定します。
8800形と80000形の連結部側ドア位置が異なることも背景にあります。
編成減車は、既に実施している京成千葉線の一部2両減車(6連から4連へ)、今後の東武野田線1両減車(6連から5連へ)の様子見と思いますが、8連もある京成本線の中での新京成4連化はなさそうです。
5連化の選択肢は京成グループ全体で対象外と思います。
ワンマン運転は、京成金町線や、京成千葉線の日中4連だけの状況であり、ホームドアとの関連もあって、暫くは行なわないと見られます。
ダイヤ改正も当面ないと思われますが、行なうとすれば平日朝のラッシュ時、一部4分間隔運転の完全5分間隔化と考えられます。
平日、夕方から夜のラッシュ時、松戸発くぬぎ山行きを新鎌ヶ谷行きとして北総線接続便宜を図り、新鎌ヶ谷-くぬぎ山は回送で車両基地へ戻るダイヤが望まれますが、新京成側にその余裕、配慮はいかばかりでしょうか。
最後に京成編成も今後、新京成に乗り入れるかどうか。
2022年9月30日付け拙「新京成 前面展望に終日配慮を」で触れましたが、早朝と夜間は乗務員室側の3枚の幕を全部下げて、客席側から運転席前望を遮る姿勢の新京成では、京成車両が乗り入れてくると運転上、安全上の名目から嫌うため、乗り入れはないと受け止めます。
加えて、日中でさえ乗務員室仕切り窓全体の3分の2の面積に茶色の遮光幕を貼る姿勢なので、透明ガラスの京成車両の乗り入れを嫌います。
茶色の遮光幕は、運転士背後の幕を終日下げていたことに対する、日中だけは開放したいとする会社への交換条件と受け止めています。
今でも、どんなに外が明るかろうと全開は10時から15時までで、15時以降になると運転士背後の幕は徐々に下がり始めます。
1991年3月30日まで行なわれていた、北総線車両が新京成に乗り入れていた時代から既に、夜間の新京成乗務員の表情でも間接的に感じ取れました。
安全優先ではありますが、前面展望配慮で乗客に喜んでもらおうとの姿勢に不足する点だけは遺憾です。