平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

団体ツアーで定期普通列車に一般利用者と混乗することについて

小湊鉄道いすみ鉄道の房総横断ツアーに見る定期普通列車への乗車を例に

ローソントラベルで6月18日(日)に「房総横断鉄道 小湊鐵道 五井機関区見学×いすみ鉄道 国吉駅 静態保存車両見学」のツアーが開催されます。

コースは、小湊鉄道五井駅集合9:50 → 五井機関区で小湊鉄道の車両見学、買い物等 → 五井11:17発 → 小湊鉄道の定期列車 → 上総中野12:44着 → いすみ鉄道に乗り換え → 上総中野12:51発 → いすみ鉄道の定期列車 → 国吉13:28着 → 国吉駅で車両見学 → 国吉15:34発 → いすみ鉄道の定期列車 → 大原15:51着後、大原駅売店で買い物後、解散となっています。

 

募集人数は25人、最少催行人数は10人です。

小湊鉄道いすみ鉄道の列車に延べ3回の乗車ですが、3列車とも定期普通列車への乗車で、旅行案内の中では「座席は一般のお客様と混乗となり、自由席となります」と表記されています。

 

今回のツアーで気になることは一つ、「一般のお客様と混乗となり、自由席」との箇所です。

自由席ゆえ、立席(座れない)可能性もあること、貸切列車ではないので一般利用者に心配りもしてほしいことを間接的に伝えています。

乗車時間は、五井-上総中野1時間27分、上総中野-国吉37分、国吉-大原17分です。

 

3列車への混乗ですが、列車の座席数はどの程度でしょうか。

小湊鉄道のキハ200で64席、キハ40系もほぼ同数、いすみ鉄道300型43席、350型44席です。

ツアーに25人参加として、一般利用者が小湊鉄道で約40人未満、いすみ鉄道で約20人未満なら全員着席可能です。

いずれにしても25人全員が座れないこともあることを承知の上でのツアー申し込みとなります。

 

小湊鉄道いすみ鉄道の列車は通常、1両または2両編成です。

旅行会社が鉄道側にツアー専用車両を増結を調整するのが理想ではありますが、この企画のために増結を実施すると参加費に跳ね返るほか、小湊鉄道いすみ鉄道側にとってはいずれも片道のみの乗車のため、帰路が空車となり非効率にもなります。

仮に乗車列車が普段から2両編成での運用であったとしても、当日に限って1両分を貸切にする扱いはしないはずで、一般利用者との混乗となります。

鉄道ファン向け企画であり、運転席背後に立って前方を楽しむ人もいるでしょうし、事前に混乗を案内しているのですから、着席できない不満は出ないだろうと想定されます。

 

以下は、小湊鉄道いすみ鉄道の話ではなく、団体ツアーにおける各地の普通列車での一般利用者との混乗についての雑感です。

混乗で心掛けたいことは、一般利用者への配慮、気遣いです。

一般利用者の視点からすると、ツアー仲間が多いほど車内が騒々しくなります。

列車走行中に係員からツアー参加者全体に肉声で伝達することもあるため、声高になります。

運転性から前方を見ようかと、列車内を動き回るケースも多くなるのは鉄道ファン中心ツアー特有の現象です。

 

写真撮影では一般利用者を被写体の邪魔者扱いにしたり、逆に一般利用者を意図的に写し込むことでの肖像権等の苦情にもなりかねません。

ツアー特有の心理として、自分だけ節度を守っても多勢に無勢になりがちであり、「今回だけだから、たまにはいいか」という誘惑との葛藤になります。

また、クロスシートの空席に荷物を置いて自分の脇には座らないでと間接的に暗示させるのは好ましくない光景です。

少なくとも一般利用者が、また鉄道ファンの団体ツアーか、今日も列車内は騒々しくなるかと迷惑がられては遺憾です。

逆に、列車に乗る人が多いのはいいねと地域の人に思ってもらえるようにしたいものです。

混乗のツアーに参加の際は周囲の人への配慮、気配りだけは心掛けたいと改めて自戒しました。