小田急「VSE謎の線路ツアー」のJR武蔵野・京葉線版企画の提案です
小田急では、特急ロマンスカーVSE(50000形)が2022年3月11日に定期運行を終了し、2023年秋頃に引退することに伴い、数多くのツアーを開催しています。
ツアー内容は鉄道ファン、小田急ファン、ロマンスカーのファンが待ち望むことを先取りしたもので、多彩な内容を数多く実施していることには驚きがあります。
ここで、2023年の小田急VSEツアーのテーマの一部を見てみたいと思います。
なお、ツアー名称は一部簡略化して表記します。
〇 8月25日(金)~26日(土)VSE ファミリーツアー
〇 8月18日(金)~22日(火)の一部の日 ロマンスカー全種乗り継ぎミステリー
〇 8月11日(金・祝)~14日(月)小田急 VSE 夜通しミステリーツアー
〇 8月6日(日)VSE 親子向け 夏休み自由研究ツアー
〇 8月4日(金)VSE 新宿~小田原
〇 7月30日(日)VSE 謎の線路ツアー
〇 7月22日(土)~23日(日)ロマンスカープレミアム撮影会・VSE乗車
〇 7月16日(日)~17日(月・祝)VSE 最後の全線走破ミステリーツアー
〇 5月20日(土)~21日(日)小田急5種類のロマンスカー プレミアム撮影会
〇 5月3日(水・祝)~5日(金・祝)VSE追いかけっこツアー
〇 4月29日(土・祝)~30日(日)VSE・ロマンスカーミュージアム貸切ツアー
〇 4月15日(土)VSE 神奈川地酒ツアー
〇 3月4日(土)VSE知識王の旅
紹介は以上までとしますが、同じ内容のツアーを繰り返し行なって、参加できなかった人にも再度参加の機会を与えている配慮も特色です。
通常は体験できない線路、車庫線計6か所を巡るツアーの発想
この中で興味を引いたものの一つに、7月30日の「『ありがとうVSE!~Special Thanks&Forever~』ロマンスカー・VSEで行く 謎の線路経由 ロマンスカーミュージアムゆき」(以下、「謎の線路経由」)がありました。
新宿-海老名で貸切のVSEロマンスカーに乗車し、営業運転では体験できない線路、車庫線計6か所を経由する内容です。
「謎の線路経由」の内容と見どころは、小田急トラベルのサイトから引用させていただきます。
(以下引用)
①複々線をまたいで経堂車庫へ出入庫
②成城学園前駅から喜多見車庫へ向かう連絡線を通過
③喜多見電車基地内へ入線
④唐木田車庫へ入庫
⑤新百合ヶ丘駅Y線に入庫
⑥大野車庫へ入庫
(以上引用)
線路の敷いてあるところならどこであっても、その線路上を走る列車に乗ってみたい鉄道ファンの心理をよく知り尽くした企画です。
1~2か所にとどまらず、6か所も盛り込んだ徹底さもファンを喜ばせます。
武蔵野線への親しみに合致する鉄道ファン向け企画
「謎の線路経由」は小田急新宿-海老名での実施でしたが、JR東日本にこの企画趣旨が合致する路線があります。
それが武蔵野線です。
武蔵野線は当初、貨物専用線として計画されたため、通常は貨物列車しか走行しない線路が数多くあるのが特徴です。
東京近郊の主要幹線駅の、待避線のある構内配線は2面3線が通常で、中央の番線は上下線のいずれも入れるようになっています。
この場合は旅客列車も入線します。
武蔵野線の場合は同じ2面3線でも、中央の番線はホームがないタイプで、いわば貨物列車専用です。
ホームのない中線に入ることもポイントの一つです。
以下、小田急「謎の線路経由」内容を参考に、武蔵野線版の「謎の線路経由」を考えてみました。
府中本町から西船橋を目指しますが、最終的に京葉線経由蘇我までの設定としました。
なお、「謎の線路ツアー」は小田急固有の企画商品名なので、ここでは便宜上、(仮称)「武蔵野・京葉線貨物列車線路ツアー」として書きます。
(仮称)「武蔵野・京葉線貨物列車線路ツアー」のコースとポイント
〇 趣旨:武蔵野線、京葉線で普段は走行体験できない貨物列車用の待避線や、車両基地の出入り往復体験をすることにより、鉄道線路、車両基地等に対する関心度を高め、鉄道利用の促進につなげる。
〇 列車種別:ツアー用団体貸し切り列車
〇 使用車両:E257系5両編成
〇 具体的なコース
【 】内がポイントとなるコース内容です
府中本町駅2番線から乗車-【武蔵野線電車引き上げ線へ】-折り返し、府中本町駅3番線へ入線-北府中-【東芝府中事業所への専用線入線】-西国分寺【上下線間の待避線へ入線】-新秋津【西武池袋線連絡線へ入線】-東所沢【東所沢電車区への入出庫】-新座【新座貨物ターミナル駅入線】-東浦和【上下線間の待避線へ入線】-南越谷【越谷貨物ターミナル駅入線】-吉川美南【上下線間の待避線(ホーム有り)へ入線】-南流山【上下線間の待避線へ入線】-市川大野【上下線間の待避線へ入線】-新習志野【京葉車両センターへの入出庫】-【新港信号場(旧千葉貨物ターミナル駅。稲毛海岸と千葉みなとの間に位置)】-蘇我【京葉臨海鉄道臨海本線へ入線】-内房線浜野側へ移動-折り返し蘇我駅1番線ホームに据え付け、降車して終了
以上、机上の空想物語模様ではありますが、勝手な夢と希望を含めてコースを組んでみました。
ツアー期日が祝日のときは曜日併記の配慮を
最後に蛇足ですが、小田急トラベルを初めはじめ、各旅行会社や鉄道の旅行ツアー等において、実施日が祝日の場合、(祝)で表記する傾向が感じられます。
しかし(祝)では曜日がわからないため、(月・祝)のように曜日を併記してほしいと思います。
祝日の曜日省略はマスコミや行政等にも多く見られます。
曜日併記をしたらどうかと依頼したこともありますが、(祝)だけでよい、そういう編集方針だからと却下されました。
曜日が知りたかったら自分で調べよ、曜日より祝日ということが重要という意識でしょうか。
(月・祝)か(祝・月)かの議論を避ける考慮もあるのでしょうか。
いずれにしても5月3日(祝)~5日(祝)よりも、5月3日(水・祝)~5日(金・祝)の表記の方が誰にでも実用的な配慮と考えます。