平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

駅での風船手離しによる列車遅延の影響と対策を考える

風船から手を離さない呼びかけに限度がある

乗りものニュースの2023年7月31日付け「鉄道の大敵『アルミ風船』で大幅遅延!夏休みに相次ぎ発生 風船ひとつでなぜ大混乱に?」を見ました。

7月に東京都内で、アルミ風船による架線への付着により電車が遅延したことについて触れています。

風船は一見、手から離れて空の方向に飛んで行っても影響がないように思いますが、風の勢いに乗って電化区間での架線への接触や巻き付きが発生すると、パンタグラフの破損、熱によりショートしての断線につながります。

復旧には長時間を要し、利用者、鉄道会社への影響や損害も大きいものがあります。

 

風船持ち込み注意喚起の状況は

鉄道会社はサイトやポスター、チラシで、風船の持ち込みについて注意を促しているでしょうか。

主な鉄道の掲載について見てみました。(記載は順不同です。)

 

〇 東急(サイト)

アルミ風船を駅構内に持ち込む際のご注意

「浮遊したアルミ風船が鉄道の電線などの設備に接触すると、列車が運行できなくなるなどの影響があります。駅構内にアルミ風船を持ち込む際には、絶対に離さないようお願いします。もし、駅構内で手を離してしまった場合は、すぐに駅係員にお知らせください。」

※「ふうせんがとんでいっちゃった」「とくに地下鉄や地下駅では気をつけてね!」のイラスト添え有り。

 

〇 東京メトロ

① サイト

「あぶないことをやめる

危険につながる行動」

「アルミふうせんはしっかり持ちましょう」(※サイトに添えられたイラスト)

② ポスター

「アルミふうせんはしっかり持ってね!

アルミ製風船をお持ちのお客様へのお願い

アルミ製風船は電気を通しやすい性質のため、架線に触れますと電車の運行に支障をきたしてしまいます」

 

〇 つくばエクスプレス(サイト)

「浮遊した風船が鉄道の電線などの設備や車両に接触すると、列車が運行できなくなるなどの影響があります。駅構内に風船を持ち込む際には、離さないようお願いします。もし、駅構内で風船が浮遊してしまった場合、すぐに駅係員にお知らせください。」

 

〇 阪神

① サイト

「アルミ風船を駅構内に持ち込む際は、絶対に離さないでください。
アルミ風船が鉄道の電線などの設備に接触すると、一時的に停電が発生し、列車が運行できなくなる場合があります。
もし、離してしまった場合は、すぐに駅係員にお知らせください。」

「アルミ風船が鉄道の電線と天井にふれるとアルミ風船を通じて天井に電気が流れ、停電を引き起こします。」

② ポスター

「アルミ風船 持ち込みの際の ご注意」ポスターが添えられ、イラストと上記の表現が記載されています。

 

〇 大阪市交通局(ポスター)

「アルミ風船を持ち込む際のお願い!

アルミ風船を駅構内へ持ち込まれる際はひもを短く持ち絶対に離さないでください。

アルミ風船が電車線に触れると列車が運行できなくなるなどの影響があります。

もし、話してしまった場合は、すぐに駅係員にお知らせください。」

ポスターのイラストのコメントで「風船はしっかり持って離さないでね!」

 

〇 写真投稿での事例

駅構内での列車遅延のお知らせ掲示(写真投稿)

たまたま都営地下鉄大江戸線の事例として、

「只今、大江戸線はアルミ風船のため、全線運転を見合わせております」

という写真掲示

また、京王井の頭線上泉駅で架線にアルミ風船が引っ掛かった事例の写真などが見られました。

 

以上、一部の鉄道会社しか調べきれていませんが、風船についてネット上に注意喚起の掲載をしている鉄道会社は意外に少ない状況でした。

風船よりももっと注意を呼び掛けたいものがあるためと察します。

風船の場合、手を離さないように呼び掛けても物体が軽いゆえ、悪気はなくてもうっかり手から離れてしまうことは起こり得ます。

しかし長時間にわたり不通になる影響の重大性までなかなか理解されず、注意喚起の呼びかけに限度を感じます。

 

電化している駅構内で風船の持ち込みを禁止できるか

極論ですが電化区間の駅では、風船の駅構内持ち込みを禁止する方向への検討もやむを得ないのではないかと思います。

異論、反論があることを承知の上で、事故が続けばその極論に達せざるを得ません。

親子連れで子供が風船を持って喜ぶ光景を見れば、駅構内での持ち込み禁止は酷ではありますが逆に、風船を離さないでと呼び掛けても、子供だから離しても仕方ないだろうという流れに難しさがあります。

また、仮に駅で構内での風船持ち込みを禁止しても、街での風船の手離しは制約できないので、その意味では課題があります。

しかし駅ホームに立つことは、架線にもっとも近づいた位置にあります。

鉄道側は、注意喚起はしてきていますので、それが減らないならば、次の方向性として持ち込み禁止呼びかけを検討してはどうかと考えます。

 

風船よりもビニール袋の付着の方が多い?

風船は、運動会、祭り、スポーツ試合での勝利の瞬間、イベント、店舗の新装開店、祝い事、〇周年記念行事、入場記念品など多くの機会で見かけられます。

 

近年、架線への付着物で、風船よりももっと多いと思われるのは、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等、買い物での有料ビニール袋です。

このビニール袋、白色を中心とした外袋だけではなく、発泡スチロールの購入物を入れる際の、半透明の薄い無料ビニール袋もあります。

これらの方が風船よりもはるかに所有率が高く、風と共に空の方向に飛んでいる光景を見かけます。

その近くに線路があると、架線に巻き付いたら大変だと慌てるものの、手の届かない位置に飛んでしまったら架線に絡まないよう祈るしかありません。

外袋は有料化により、買い物かごや自前のバックに入れるケースが多くなり、飛散は少なくなったように見受けますが、半透明のビニール袋は無料ということもあってか、以前よりも飛散が見受けられるような気がします。

 

鉄道会社にとっては様々な注意喚起を行なっています。

駅、ホーム転落事故、フラッシュ撮影、自撮り棒、列車内マナー、踏切等、数多くの呼びかけをしています。

その中で、風船やビニールの飛散による架線付着の事故や遅延が含まれます。

駅構内に風船持ち込み禁止ができないからこそ、鉄道各社も種々悩むわけですが、筆者も持ち込み禁止極論の前にもう少し知恵はないものか、思案していきたいと思います。

 

(※記載にあたり、2023年7月31日の乗りものニュース「鉄道の大敵『アルミ風船』で大幅遅延!夏休みに相次ぎ発生 風船ひとつでなぜ大混乱に?」を参考にさせていただきました。)

 

※写真は本文と無関係です。