平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

JR東日本255系の代替をE259系で増備せずに運用できるかを考える

255系5編成をE259系の現22編成で賄えるか、房総E257系の運用見直しと一体での置き換えか?

房総特急255系が、2024年度からE259系に置き換わりそうなことが話題になっています。

255系は9両5編成の計45両、E259系は6両22編成の計132両があります。

今回は、E259系が新たな増備をしない前提で、現有車両数のまま255系の運用に充当が可能かどうか、房総E257系運用と合わせて考えてみました。

 

2023年3月24日付け、JR東日本プレスリリースに込められた意味

拙ブログでは、2023年3月25日付け「E259系デザイン変更に込められたJR東日本の趣旨を読む」でも触れさせていただきましたが、JR東日本のプレスリリースで、E259系の車体デザイン変更には「空港アクセス特急に限らない多様化した利用目的に合わせた都市間輸送特急」が一つの趣旨とされています。

このことが、255系の後継をE259系が担うための一つの具現化の事例とすれば、理解しやすい置き換えと思われます。

 

255系の運用

255系総武線銚子、成東発着の「しおさい」に2編成、外房線わかしお」3往復に1編成、土曜・休日運転の内房線新宿さざなみ」に1編成の、計4編成が充てられています。

平日の内房線間合い運用として、朝のラッシュ時通勤用に君津発「さざなみ6号」にも充当されていますが、平日夜の下り「さざなみ」は設定していないのが特徴です。

土曜・休日の多客期には「新宿わかしお」に運用もされ、この場合は全5編成の運用となります。

 

E259系の運用

E259系は6両22編成で「成田エクスプレス」に充てられ、東京-成田空港は6両2組の12両編成、東京-新宿・大船は6両編成で分割する列車運用です。

一部の「成田エクスプレス」は新宿-成田空港または大船-成田空港を12両の固定編成の形で運用しています。

成田エクスプレス1号」が新宿・大船から成田空港到着後、「(同)2号」として新宿・大船に向けて折り返し、「(同)19号」として再び成田空港を目指すまでの間、必要となる運用数は8運用で、その場合は16編成を充当することになると思われます。

仮に16編成充当とすると、6運用が運用していない形となります。

E259系は鎌倉車両センター所属のため、大船到着後の列車は一部、そのまま成田空港へ折り返さず、別の編成に変えているかもしれませんが、ここでは途中での運用変更はないものとして、8運用16編成充当と想定して話を進めます。

 

E259系6編成の余裕で255系を賄うか?

255系は通常、4運用なので単純に考えるとE259系255系運用に充てることは可能ということになります。

ただし2編成しか余裕がなくなります。

2編成のうち1編成が車両検査、残1編成を予備とすれば済むと言えるかどうかになります。

22編成のうち20編成稼働ではきつく、現実的でないと考えられます。

 

房総のE257系普通車10両編成とE259系グリーン車付き6両編成の選択肢

255系は9両編成、E259系は6両編成のため、そのまま代替えすると1列車3両分の輸送力が減少します。

かといってE259系2組を組成しての12両編成は、京葉線内や房総各駅のホーム容量がなく、また房総地区の輸送需要からしても過大であり、行なわないと考えられます。

9両から6両への減車でも255系をE257系で置き換えるか、輸送力不足ならE257系の5両2組、10両編成化により255系よりも逆に1両増やして置き換えるかどうかになってきます。

ただし、RE259系はグリーン車付きですが、E257系は10両編成でも普通車のみの構成です。

そのため、JR東日本は営業施策的にE259系6両でもグリーン車があったほうがよいか、それともE257系10両の輸送力を優先し、グリーン車は考えないことにするかを選択することになります。

 

外房線では「わかしお」の半数以上はE257系ですが、5.5往復は5両2組の10両編成で組成しています。

3.5往復が5両編成で、「わかしお」全体で見ると半数以上は10両編成となっています。

また、佐倉-東京の「しおさい4号」も同様です。

 

銚子「しおさい」はE259系置き換え、「わかしお」はE257系5両編成が基本、一部列車のみ10両編成と予測

以下は、筆者の勝手予測です。

毎回のことですが、何の裏付け根拠もありませんので予めご了承ください。

 

しおさい」は「わかしお」ほどの本数がなく、営業施策的にグリーン車付きが望ましく、E259系2編成を充当すると考えます。

銚子発着「しおさい」なら全列車グリーン車付きと宣伝できる利点もあります。

E259系の運用増は2編成分となります。

予備4編成ならばE259系の増備は必要なく、「しおさい」の充当ならば総武線経由のため、鎌倉車両センターへの基地回送も容易です。

 

外房線わかしお」は京葉線経由のため、鎌倉車両センター回送に難があるほか、「わかしお」全体のE259系化はできないことから、255系E259系充当はせず、E257系で行なうと想定します。

すなわち、「わかしお」は「新宿わかしお」「新宿さざなみ」と一体でとらえた中で、現運用の255系のほか、10両編成の列車と5両編成の列車とを全体として一体化し、「わかしお」の運用を効率化した中で、基本的に5両編成、利用率の高い列車のみ10両編成として、すべてE257系で運用すると思われます。

外房線内房線の特急グリーン車はなくなると考えます。

 

以上ですが、来春のダイヤ改正後、「しおさい」「わかしお」「新宿さざなみ」の255系運用がどのように変わるか、E257系の運用と合わせて着目したいと思います。