平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

伯備線と房総 273系とE257系、381系と255系同士に見る類似性とは?

273系とE257系、381系と255系相互に見る、ある共通性と将来を探ります

JR西日本から2023年12月15日付けで、「381 系特急やくも『リバイバル塗装車両』の今後の運行計画について」、以下の内容のニュースリリースがありました。

〇 「国鉄色」~リバイバル企画第1弾~ 2024 年6月末で運行終了予定

〇 「スーパーやくも色」(同)第2弾、2024 年4月5日予定

〇 「緑やくも色」(同)第3弾、 2024 年6月末予定

〇 「ゆったりやくも色」(非リバイバル塗装車両)運行終了時期未定。全15往復が 273系に置換わった後も一部381系で運行する場合あり。 

 

JR西日本は、伯備線「やくも」を2024年4月6日以降、新型273系投入により同年6月末までに置き換えますが、「ゆったりやくも色」の編成だけは運行終了時期未定として、臨時「やくも」等で残ることになりました。

 

一方、JR東日本では房総地区の255系について、総武線銚子発着「しおさい」を「成田エクスプレス」用のE259系、そのほかの列車はE257系を充て、引退させますが、先行きについての言及はありません。

 

JR西日本の273系とJR東日本のE257系には、ある共通性が見られます。

また、JR西日本の381系とJR東日本255系にも、ある類似した傾向が見られます。

今回は、その類似性を見ながら今後の姿を想定してみたいと思います。

 

伯備線の273系と房総のE257系の類似性

短編成であること、車両数に余裕がないこと、増結対応をしようと思えばできるものの、車両数の不足と2両程度の柔軟な増結はできない面が類似すると思われます。

273系は4両単位、11編成44両の新製ですが、多客期に運びきれるかは不安が伴います。

4両2組で8両編成を組成する可能性を持たせていますが、制約された車両数の中で8両「やくも」を組むかは不定です。

また、予備の4両を2両ずつに分けて2本の273系のような芸当はできるでしょうか。

機能的には2両分割が可能としても、グリーン車や付属設備が2両単位では分かれてしまうので案内上、望ましいとはいえず、行なわないと考えられます。

4両編成で不足なら8両編成の中間の6両編成という選択肢がないのは、381系と比べて不自由なところです。

 

一方、房総E257系は273系のような新製車ではないものの、5両単位の編成です。

現在は5両2組の10両編成列車も比較的見られますが、来春からの255系の運用も担うにあたり、10両編成を組む余裕はなくなりました。

房総特急の利用状況により5両にしたとJR東日本ニュースリリースでは説明されていますが、255系を置き換えるには5両編成にするしかなかった、しかしそのことを前面に出せないので、利用状況に応じた対応としているようにも感じます。

E257系も5両編成の次は10両編成しか選択肢がありません。

E257系はかつて、中央線「あずさ」運用で2両単位の増結車がありましたが、扱いにくかったのか、用途がなくなり、房総転用の需要もないため、短命で廃車しています。

この増結用2両を活用して房総E257系の一部を7両にすれば平日通勤時特急対応になるのですが、今さら言っても仕方ありません。

 

381系と255系の類似性

この2形式の類似性とは、273系4両編成とE257系5両編成での輸送力の少なさへの対応による残存です。

381系については前記しましたが、一部が輸送力確保用として残ります。

 

では255系はどうでしょうか。

今後の存廃は不明ですが、一部の情報では輸送力確保用として一部の編成が残るとの話もあるようです。

JR東日本からの正式なリリースはないので全廃か、一部の編成を残すかは現時点で定かではありません。

ただし、希望的な観測を含みますが、2024年3月ダイヤ改正後、E257系10両編成の5両化、255系9両のE259系による6両化、E257系による5両化による輸送力の半減は、JR東日本でも若干の不安は抱いているのではないかとも思われます。

その際の緊急対応処置として、255系9両編成を充てることも可能性として含みがあるかどうかにかかります。

他地区のE257系転用もできないならば、JR西日本の381系同様、255系の活用も考えられます。

 

381系と255系残存時の活用法

381系はJR東日本185系電車同様、国鉄時代の面影を残す貴重な車両として、多客期を除いた時期には、他の路線の行楽列車として設定すれば話題となり、需要は見込めると思われます。

381系の故郷、紀勢線など適役であり、瀬戸大橋を越えてJR四国土讃線琴平への乗り入れも興味深いものがあります。

381系の余生を過ごすのにも適当と思われます。

 

255系は、一部が残存する場合の仮定の話ではありますが、多客期の輸送力確保用としての専従ならばともかく、土曜・休日の行楽活用にも誘客策として活用してはどうかと思います。

その場合、9両編成では不経済な面があります。

房総のラッシュ時補助用として9両1編成、行楽用を中心とした5両1編成が望ましいところです。

行楽用は先頭車の1・9号車、電動車の2・3号車、洗面所・トイレ付き付随車の5号車で2M3Tの5両編成が経済的であり、輸送量としても適当かと考えます。

6両編成では4M2Tとなるため電動車比率が高くなり、経済的編成ではなくなります。

また、7両・8両編成では輸送力を持て余します。

 

行楽用255系が房総以外の他地区を走った際、185系ほどの誘発力には幾分不足がありますが、余生として千葉から青梅線奥多摩上越・吾妻・両毛線、首都圏貨物線走行企画などが期待されます。

255系が、現在残っている185系の廃車後の後継役となることはあり得るでしょうか。

 

2024年3月16日ダイヤ改正以降の255系、7月以降の381系の動きを見守りたいと思います。

 

※写真は本文と無関係です。