平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

京葉線快速削減 JR東日本と千葉市の面会内容を整理する

JR東日本の「何ができるのか検討したい」とは?

京葉線で朝と夕方以降の快速・通勤快速の運行廃止、蘇我―東京の所要時間が最大約19分増えること等については、拙ブログで何回か触れてきましたが、2023年12月28日にJR東日本千葉支社長が千葉市長と面会しました。

話し合いは平行線となったようですが、各報道機関等からの記事や情報を見させていただき、状況を整理してみました。

 

JR東日本千葉支社長側の説明、姿勢等

〇 京葉線列車の混雑の平準化、快速通過駅の利便性向上、各駅停車列車(以下、「各停」)の所要時間短縮の3点への理解を求めること。

〇 「地域への影響に対して思いが至らなかった面はある」(後述)ということで、朝夕と夜の快速運行廃止に対する影響の大きさ(片道最大19分の所要時間増加)は、前記3点の優先度から、地域に受けとめていただくしかないと認識していたこと。

〇 説明後の千葉市からの意見・要望を受けて今後、何ができるかを考えたいこと。

〇 対応策の返答時期は、できるだけ早く努めたいこと。

 

千葉市長側(JR千葉支社長からの説明を受けて)

〇 JR千葉支社の説明に対して納得、容認、承服できないこと。

〇 2024年3月ダイヤ改正の撤回・再考、現状ダイヤの維持を求めること。

〇 千葉市の意見・要望に対し、JR東日本千葉支社からの返答を待つこと。

〇 JR千葉支社の返答の内容等によっては今後、直接JR東日本本社への申し入れも検討したいこと。

 

上記内容は必ずしも正確でないかもしれませんが、おおよそは以上かと受けとめました。

 

新聞記事の一部分から見る両者のやり取り

ここで、新聞記事から以下2点を引用させていただきます。

 

◆ 千葉日報、2023年12月28日付け、「【速報】京葉線問題 JRが千葉市長に直接説明 市長『納得のいく説明なかった』」から

(以下引用)

「地域への影響に対して思いが至らなかった面はある。いったん持ち帰って、どんなことができるのか検討する」との発言があり、市長は「支社からの回答を待ちたい。内容によってはJR本社への申し入れも検討する」とした。回答時期などへの言及はなかったという。

(以上引用)

 

◆ 産経新聞、2023年12月29日付け、「京葉線ダイヤ改正 JR千葉支社長、『撤回は困難』記者団とのやり取り詳報」から

(以下引用)

「これから何ができるかを考える」のは、「根幹のダイヤ改正については変えないが、利便性が失われる乗客に対して何らかの措置ができないかを考える」という意味か。ダイヤ改正見直しも含めて検討するのか。

「何をすべきかというのをこれから検討していきたい。引き続きダイヤ改正に理解をいただけるよう努めたいが、千葉市から厳しい指摘を受けたので何ができるかを並行して考えたい」

(以上引用)

 

JR東日本千葉支社の「どんなことができるのか検討」での、今後の展開は?

各記事を見ると、JR千葉支社の話において「これから何ができるか(何かできるか)を考える」との表現が多く見られます。

産経新聞記事にもありますが、それは「根幹のダイヤ改正については変えないが、利便性が失われる乗客に対して何らかの措置ができないかを考えるという意味か。ダイヤ改正見直しも含めて検討するのか。」という点に関心が移ります。

ダイヤ改正見直しについては、2024年3月では時間がない旨をJR千葉支社は説明しています。

実施時期は言えないが今後、何らかの対応を考えてみるという主旨と受けとめます。

 

以下は、「これから何ができるか(何かできるか)」から先、JR千葉支社側の見解や立場を察した上で今後、JR千葉支社の展開を勝手に想像してみたものです。

内容には何の根拠もありませんので予めご了承ください。

 

〇 京葉線全体の利用者減に伴っての2024年3月ダイヤ改正への反映に対する、千葉市以外の沿線自治体の理解

〇 快速通過駅の、新習志野駅の属する習志野市、同じく二俣新町駅市川市葛西臨海公園駅江戸川区越中島と潮見の江東区の、各市区の利便性向上認識の状況

〇 ダイヤ改正で快速廃止の影響を受ける情報の収集

〇 快速・通勤快速を朝夕と夜に設定しない理由の、自治体への説明

〇 2024年3月改正での快速設定は困難であることの理解

〇 今後、朝夕と夜の快速廃止に対する影響の大きさへの対応、快速の復活については、様々な角度から再検討、再検証すること

〇 快速復活に対する、京葉線列車の混雑の平準化、快速通過駅の利便性向上との両立化の可能性

〇 両立化が困難な場合

→ 地域の理解は別として、快速設定を見送るか

〇 各停への影響を少なくした上での、必要最小限本数の快速設定の方法

〇 各停の一部を快速に格上げ(復活)しての、必要最小限本数の快速設定方法

〇 外房・内房線直通快速復活を優先し、東京-蘇我折り返し快速は各停のままとする方法

〇 外房・内房線直通快速のほか、蘇我折り返し快速まで復活に含めるかの可能性

〇 通勤快速を現状と同じ形で復活することの可能性

→ 通勤快速を快速で復活する方法

→ 通勤快速を快速化するが、蘇我海浜幕張は無停車、海浜幕張-東京は現快速と同じ停車駅により、新たな代替え通勤快速とする方法(以前の快速停車駅パターンの復活)

〇 快速復活の場合の、ダイヤ改正実施時期

→ 2025年3月改正時点とする選択

→ 2024年10月または12月等での前倒しの選択

 

以上ですが、JR東日本千葉支社としては、2024年3月時点では決定したとおりの内容で実施した後、快速設定と、各停列車増加による利便性向上との相反する意見、列車混雑平準化効果等を検証し、どのように千葉市に回答、対応していくか、状況を見守りたいと思います。

 

(※ 記載にあたり、NHK千葉放送局ちばWEB特集、千葉日報毎日新聞日本経済新聞産経新聞、読売新聞(順不同)の各記事を参考にさせていただきました。)