平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

常磐線、武蔵野線209系イベント列車での沿線写真撮影騒動に思うこと

線路内進入行為は今後のイベント企画の自粛を招く

中央快速線用の209系1000番台の電車で2つのイベントが開催されました。

一つは「回送ルート体験乗車イベント」として、2024年1月27日(土)9:50~12:00、中央線豊田-武蔵野線我孫子の貸切列車乗車でした。

もう一つは「209系1000代録音専用列車で録る常磐線快速電車イベント」として、1月28日(日)9:30~13:00の午前の部と、13:00~16:00の午後の部の2部制で、午前の部が通過メインの我孫子-上野-取手-我孫子、午後の部が停車メインの我孫子-取手-上野-柏でした。

今では貴重な209系1000番台の6両の電動車、GTOサウンドを堪能するのが中心の企画です。

 

今回のイベントがどのような内容だっただろうかと、1月29日以降の複数のブログを拝見させていただくうち、写真撮影で線路内に侵入したケースを見かけました。

写真撮影者による駅ホーム上での線路接近での危険行為や、沿線内での線路内に近づきすぎて列車が緊急停止する騒動は過去にも何度か発生しています。

2023年6月3日、東北線の蒲須坂-片岡間の踏切付近で、上野発青森行きの「カシオペア」団体ツアー列車を撮影しようとして3人が線路内に立ち入り、緊急停止した騒ぎはまだ記憶に残っているところです。

今回の武蔵野線三郷-南流山での線路内立入は土手上の位置で、線路と土盛りの間にある塀の隙間を利用しての侵入です。

柵を乗り越えるのでなく、保線用の空間を見越しての容易な出入りは用意周到、確信的行為と言わざるを得ません。

侵入者の人数も「カシオペア」での3人をはるかに超える以上の相当な数でした。

 

このような行為に対して、企画したJR東日本側の方を批判する内容のものも一部、見受けましたが、それは責任転嫁、論理のすり替えではないでしょうか。

そもそも鉄道用地である土手を上がる行為自体が違反であり、そこでさらに塀の間を縫っての空間を見抜いての線路内進入は論外の行為です。

ここまで危険行為をしてでも、珍しい列車走行の写真を撮りたいものでしょうか。

他の人にはない、自分だけの撮影場所でのアングルに価値観や優越感を抱きたいのでしょうか。

今回の行為はごく一部の人とは言えない人数規模であり、鉄道ファン全体が世間から非難されかねません。

 

ちなみに筆者は、鉄道写真分野は毎回の添付写真のとおり写ればよい程度のレベルですが、一鉄道ファンであること自体には変わりなく、この騒動を知った一部の人たちから1月30日に早速、同類項に見なされてしまったのは心外ながらも遺憾でした。

 

今後の列車企画に影響しないか

ここで5年ほど前の、東京メトロ千代田線6000系電車引退に伴うさよなら列車の最終日、2018年11月11日の混乱を思い出しました。

今回の209系による直接の撮影騒動とは異なりますが、霞ヶ関から合わせに向かう同列車の先頭車が混雑率200%となり、北千住と綾瀬でのホーム上での写真撮影の混乱が伝えられていました。

今回の209系企画列車によって、鉄道側が駅ホームや沿線での写真撮影者によるルール無視による危険性、路線全体の運行への影響、沿線の地主の方たちへの影響等を考慮して今後、このような企画を自粛し、引退する列車は特別な企画をせず自然に運行を減らしていき、そのまま静かに引退していく方向になっていくのではないかと気にかかりました。