平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

グランクラスBは通常のグリーン料金より若干高い程度の設定が望ましいのでは?

東北・北陸・上越新幹線全編成へのグランクラス車両連結は難しい面があった

Merkmal(メルクマール)、2024年2月10日付け「率直に言う 今のグランクラスは❝ジリ貧❞だ 復活のカギは、自己顕示欲の強い富裕層に向けた『値上げ』である」を拝見しました。

グランクラスについて、東北新幹線はやぶさ」、北陸新幹線「かがやき」の中の一部の列車に特定して料金を大幅に引き上げた上で飲食・アテンダントによる、より高いレベルのサービスを提供することで現代の富裕層を取り込み、それ以外の列車は着席のみのタイプとする提言と受けとめました。

今回は、グランクラスについて考えてみたいと思います。

 

グランクラスAとBの列車割合は

グランクラスというと上級サービスが思い浮かびますが、その割合は高い状況にはなっていません。

アテンダントによる接客、飲料、軽食、茶菓子、ウェルカムセットの提供サービスが受けられるグランクラスAの列車は「はやぶさ」と「かがやき」に限られます。

東北「やまびこ」「はやて」「なすの」上越「とき」「たにがわ」、北陸「はくたか」「つるぎ」など前記2列車以外は、座席のみ提供のグランクラスBとなっています。

グランクラスAの列車割合は、大雑把に見て東京発着列車では東北新幹線で半分弱、上越新幹線は皆無、北陸新幹線敦賀開業時の金沢発着列車で2割程度の状況です。

本来のグランクラスサービのある列車の方が限られた状況です。

 

グランクラスAとBとの料金差は

JR東日本(東京-新青森上越妙高・新潟)、JR北海道新青森新函館北斗)、JR西日本上越妙高敦賀)の各会社管内乗車の場合は、2,090円差です。

新青森または上越妙高をまたぐ、JR東日本JR北海道またはJR西日本との乗車の場合は4,180円差です。

 

全列車にグランクラスを連結すること自体はどう考えるか

記事を拝見させていたいた中では、東北・北陸・上越新幹線の全列車にグランクラスを連結すること自体は、やむをえない、または連結してもよい認識と受けとめましたが、その場合、グランクラスBの列車が大多数を占めての運行になってきます。

しかしながら、本来のグランクラスは、全列車に連結する以上、人手不足は別として、グランクラスAの列車が多いことが理想と思われます。

グランクラスBの列車割合の方が多いということは、裏返せばグランクラスの利用は全般的に見て好調とはいえない結果の象徴とも言えると感じます。

その意味で、ごく一部の列車に特定して上級サービスを行ない、他の列車はクラスBの座席提供で割り切る考えはあると思います。

料金を一層高額化して、富裕層に納得のいくサービス1割前後の列車をクラスAとし、他の9割近い列車をグランクラスBとすることが望ましい、あるいはやむを得ない形となるでしょうか。

 

JR東日本・西日本・北海道の区間グランクラスは馴染まなかった

グランクラスの 利用実態からみれば、「はやぶさ」「かがやき」の数編成だけグランクラス連結として上級サービスを提供し、ほかの大多数の編成はグランクラスではない、通常のグリーン車とした方が実態に合うのではないかと考えます。

上級サービスのない、座席提供だけのグランクラス列車は、本来のグランクラスの連結趣旨ではないからです。

グランクラスという存在自体を全編成に連結することにJR東日本など鉄道側がこだわるならば、一部の人が提言しているように、思い切ってグランクラス料金を通常グリーン車と同額にする、同額にできないならば通常グリーン料金に近づけることが必要ではないかと考えます。

 

これまでの経過から見て鉄道側は、グランクラスはたとえクラスBが大多数であっても全列車に連結されていることに意義や価値がある、料金は通常のグリーン車と差をつけたい認識と思われます。

その場合、クラスBと通常のグリーン車との料金差は、現行では高すぎます。

安いことを希望する利用者本位の発想かもしれませんが、通常グリーン車とクラスBとの料金差は1,000円が望ましいと考えます。

乗車時間にもよりますが、2,000円以上の差になると、通常グリーン車からグランクラスには流れてこないように思われます。

 

実態からみれば東北・北陸・上越地区に全編成グランクラス連結は実用的でなく、グランクラスよりも通常グリーン車の方が乗車率全般としては望ましいと思いますが、一種のステータスシンボルとしてグランクラスの存在を重要視することとの両立を考えるならば、クラスBを利用しやすい料金に引き下げることと考えます。

そのことがグランクラスの風格を無くすということでサービスの伴わない高額料金を継続するよりも、通常グリーン車の利用者をグランクラスに乗りたくさせる料金設定の限度を見極めた方がよいのではないかと考えます。

 

(※ 記載にあたり、Merkmal(メルクマール)、2024年2月10日付け「率直に言う 今のグランクラスは❝ジリ貧❞だ 復活のカギは、自己顕示欲の強い富裕層に向けた『値上げ』である」を参考にさせていただきました。)