今後も15両編成グリーン車は横須賀線電車だけ乗車位置が違うまま我が道を行く?
横須賀線の列車編成については、拙ブログで過去4回にわたり、今後のホームドア設置に伴って、東海道線や東北線等との編成順序の整合を図ることが望ましいことから、基本編成と付属編成の順序を入れ替えるであろうと予測してきました。
(※ 過去4回とは、
① 2022年10月10日付け「付属編成は成田空港側へ」
② 2022年10月30日付け「横須賀線付属5両 成田側変更予測」
③ 2023年8月14日付け「JR東日本首都圏のホームドア整備対象区間と駅乗降客数の関連を見る」
④ 2023年8月15日付け「横須賀線東逗子-久里浜のホームドア未設置に隠れた諸事情を見る」 以上の4回でした。)
具体的には、同じ15両編成でも東海道線等は基本10両+付属5両、横須賀線だけ付属4両+基本11両を、E235系化を機に基本と付属の編成を入れ替え、さらに加えて基本10両+付属5両に変わるのではないかと予測しました。
しかしながら、最近の複数のブログ等の情報を拝見させていただくうちに、この案が断念され、現在の久里浜側付属編成、増1~増4号車の4両+成田空港側基本編成1~11号車の11両のまま今後も継続らしいとの情報を目にするようになりました。
そうなると筆者の勝手予測は完全に外れてしまった結果になりそうです。
付属は5両でなく4両で継続の理由
現状編成のまま継続の理由として、付属編成4両化継続については、逗子駅構内の付属編成用留置線が1線当たり12両分の収容事情により、4両編成なら3本入りますが、5両編成では2本までとなって収容力が低下することが挙げられています。
10両+5両が11両+4両になるならばそれでもいいかとは思います。
ただし、同じ15両編成でも10両+5両が4両+11両のままにするのは遺憾なことです。
付属編成を逗子駅構内の鎌倉側に退避させる引込線がないことは前々から分かっていることですが、付属編成を上りホーム上で先に入線させておき、その後で久里浜側からの本線用の基本編成電車が後ろから併結の形にすると、本線の逗子駅進入速度が低速になり、ダイヤ全体に影響するとの情報もありました。
逗子駅上りホームで基本編成待避後、久里浜からの基本編成併結にどの程度の時間を要するか
横須賀線では基本編成と付属編成の入れ替え、すなわち久里浜側に基本11両編成、成田空港側に付属4両編成の組成とし、付属編成は増1~増4号車でなく12~15号車になり、グリーン車位置を東海道線と一致させることはできないのでしょうか。
または、出来るとしても種々の理由から行なわないことにしたのでしょうか。
他の路線で、本線営業列車の後からの進入による併結状況はどうなっているでしょうか。
外房線上り電車では誉田駅で、上総一ノ宮側からの東京行き電車が7時25分到着後、東金線からの電車が7時28分に到着して連結し、6分後の7時34分に発車します。
この誉田駅での東金線電車のような形を、横須賀線逗子駅ではとれないのでしょうか。
誉田駅のような朝一本だけの話、6両+4両の話、駅構内の事情が違うということでしょうか。
ちなみに誉田駅の場合、大網から誉田までは同じ外房線を別々に走行しての併結となるため、上総一ノ宮側からの電車が誉田で長く停車することは仕方なく、後続電車の6分停車もラッシュ時乗降事情を加味した時分と思われます。
中央線では、河口湖発快速東京行きは大月で5分停車です。
同じく大月駅での上り列車で、一部の特急「あずさ」「かいじ」が河口湖から先着している「富士回遊」と併結し、発車するまでの時間は3分です。
山形新幹線「つばさ」の福島駅、秋田新幹線「こまち」の秋田駅では、いずれも上り列車は1~2分停車です。
私鉄では京浜急行、東武などで増結は日常的かつ迅速、効率的に行なわれています。
E235系に置き換えを終えても付属編成は増1~増4号車位置で継続?
横須賀線でE217系がE235系に置き換わっても、ホームドア設置後も東海道・東北・高崎線(上野東京ライン、湘南新宿ライン)と整合しないままにする姿勢は残念なことです。
とくに15両編成でのグリーン車では、同じ4・5号車でありながらも、東海道線の4・5号車から4両先の実質8・9号車の位置まで移動する手間が続くことになります。
15両編成時の横須賀線グリーン車位置は、同じ4・5号車を名乗るだけに分かりにくく、4両分移動も好ましいとは言えません。
グリーン車位置が異なることを承知の上でホームドアを設置することについては、東海道線グリーン車2枚扉位置に、横須賀線普通車用4枚扉車両が停車しても、ホームドアの構造、開閉機能、乗客の乗降に支障はきたさないということで割り切ったのでしょうか。
グリーン車利用客は横須賀線15両編成だけ乗車位置が異なっても割り切る姿勢
一般的に見て、東海道線と横須賀線のグリーン車位置は同じ位置に停車する方がサービス向上であることは明白です。
東海道線同様の編成順序として、逗子駅上り電車は付属編成が先に待避しておき、久里浜側基本編成が併結するまで、中央線、新幹線、私鉄のような5分程度の停車による後続車連結は行なわないとすれば残念な決定です。
青梅線の全列車青梅乗り換え思想を横須賀線に導入するのはどうか
ここで青梅線の事例ですが、青梅線では奥多摩側のワンマン化に伴い、青梅駅での全列車乗り換えを行なっています。
青梅駅での強制乗り換えに利用者からさほど不満が出ていないならば、横須賀線について、基本・付属編成が東海道線と一致できる、青梅駅の逗子駅版導入はどうでしょうか。
具体的には、基本編成と付属編成を入れ替えた上で、逗子から鎌倉方面はその編成内容で運用するものです。
青梅駅とは異なり、鎌倉側が11両基本編成の運用ならば逗子での乗り換えは伴わず、久里浜直通もできます。
久里浜直通列車に限り、ラッシュ時以外は11両編成で久里浜間で全区間を走行、ラッシュ時は下りの場合でいえば、逗子で15両編成から11両の基本編成に乗り換える、青梅線の青梅駅方式の導入です。
京急との競合、グリーン車付き15両編成路線等の事情もあり、単なる机上案で終わる花祖かもしれませんが、そうであるならばなおさらのこと、逗子駅での上り列車の付属編成の先行ホーム上待避による、久里浜側からの本線列車併結を願うものです。
JR東日本が首都圏においても今後、全般的な運用合理化を進めている中にあって、横須賀線だけが他の中距離路線とは違う、他の路線編成に合わせる必要はないということで横須賀線独自の個性を貫いて進んでいくのでしょうか。