平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

東海道新幹線で車窓を見るならN700「S」系をお薦めします

パソコン利用者に必須のコンセント N700「A」系にも望まれる全席コンセント設置

新幹線や特急に乗っていて近年、不満を持つことがあります。

窓側の席が確保しにくくなったことです。

新幹線ではとくに平日、窓側A・E席が満席になりやすく、通路側のB・C・D席には余裕がある傾向が見られます。

これは電源コンセントが窓側だけの設置により、パソコン使用の人がコンセントのある窓側席を希望するためです。

B・C・D席はコンセントがないので対象外であり、A・E席が満席なら後続列車のA・E席に変えるほどの必需的な存在になっています。

 

窓側のみのコンセント設置による、車窓旅を犠牲にする余波

新幹線は小窓のため、通路側からでは車窓が得られにくくなりました。

窓側席で車窓を見たくても、ビジネス関係の人の座席確保の方が早く、あきらめざるを得ないことがあります。

A・E席着席後はパソコン集中で車窓は無関心、むしろ新幹線での目まぐるしく変わる光景や、太陽光線の明るさ、トンネル出入り時の明暗の変化がパソコンの世界には鬱陶しいのか、乗車後すぐにカーテンを下げてしまう傾向も見られます。

 

新幹線で車窓を見るなら、なるべくビジネス関係の利用者が少ない土曜・休日に乗る方が賢明です。

筆者は窓側車窓にこだわるタイプなので、指定席なら窓側の席を早めに確保します。

出発当日になると、隣の通路側の人が着席後、パソコンやスマホを出して操作をし始めることがあります。

しかもパソコンを2台、スマホを3基以上持ち、一定時間後に取り替えては新たに作業する光景も日常的です。

通路側の人から、窓側のカーテンを閉めてくれないかなと、時折こちらの様子をうかがっている視線が以心伝心で伝わることがあります。

こちらが仮眠したり、雑誌などを見ていると、カーテンを下げてと依頼されることもあります。

いかにも新幹線に乗り慣れているのが特徴ですが、こちらは新幹線にいつも乗るわけではなく、在来線列車の並走等も楽しみの一つなので、カーテンを下げる話にならないよう、ずっと車窓を見続けます。

夜の場合は、車窓は見えないものの、途中駅での停車あるいは途中駅の通過を観察するのも楽しみのうちなので、カーテンは日中同様、上げるのが基本です。

別に意地悪をしているわけではなく、車窓を見ることが新幹線でも重要であり、こだわりの要素というだけですが、誤解されがちです。

 

全席に電源コンセントがある列車を選ぶのが秘訣

窓側席だけコンセントのある編成が多い現状ですが、通路側を含む全座席にコンセントがある列車なら、窓側コンセント問題は解決します。

通路側の席でもパソコン電源が使える結果、パソコン作業の人も窓側席を確保する必要性がなくなります。

ただし、通路側席でのパソコンの場合、窓側席の人が手洗い等での出入り時に気を遣わうため、全席にコンセントがあっても窓側の方が集中できるという声も聞いたことがあります。

打鍵音でも、通路側席では左右両側に拡大して響いてしまうとも言われ、窓側席の方が入力の気遣いが減るようです。

いずれにしても、全席コンセントの列車の方が窓側席の空席率は幾分かでも高まり、車窓が見たい人にも望ましい結果にはなります。

 

東海道新幹線は全席にコンセントがあるN700S系列車を選ぶのが秘訣

東海道新幹線の場合、窓側のA・E席だけコンセントがあるN700A編成が主流ですが、全席にコンセントがあるN700S系ならコンセント課題は解決します。

東海道新幹線「のぞみ」で車窓を見るなら、N700S系を選ぶことをお薦めします。

 

N700S系の東京発下り「のぞみ」の発車時刻

参考までに2024年6月1日現在、N700S系仕様の「のぞみ」は以下のとおりです。

列車号数と、「ひかり」「こだま」のN700S系列車の記載は省略させていただきます。

 

東京発、6:00・6:51、7:30、8:12、9:12、10:12、11:12、11:48、13:12、13:48、15:30、16:12、17:30、18:51、19:48の15本がN700S系です。

 

N700S系の上り新大阪発東京行き「のぞみ」の発車時刻

新大阪発、7:30、9:06、10:30、11:06、14:45、16:06、17:06、17:30、18:06、19:06、19:45、21:06の12本がN700S系です。

 

下りは15本、上りは12本がN700S系で、3本差がありますが、上りは「ひかり」「こだま」運用が多くなっているためと思われます。

 

万一の不測の事態でもN700S系の方が安心

N700S系には、バッテリー自走システムがあります。

万が一、停電などで架線からのパンタグラフ集電ができなくなっても、最寄り駅やトンネル内から出た場所まで最低限の自力走行ができます。

停電時でもトイレ使用が可能です。

その意味でもN700S系の選択が賢明といえます。

 

N700「A」系にも全席コンセント設置を

JR東海所有の東海道新幹線N700系全体としては134編成、現在のN700S系は40編成とすると、全体の3割はN700S系ということになりますが、時刻表を見る限り、N700S系の本数は3割に届かない印象があります。

前記「のぞみ」の下り15本、上り12本では一層そのように感じます。

2026年度までにN700S系を57編成、全体の4割にする計画で、今後の新製車と一部の既存車には個室設置の話題があります。

 

座席のコンセントは、パソコン利用時だけでなく、スマホ充電などでも重宝します。

今ではほとんど多くの利用者が、東海道新幹線での全席コンセント設置を望んでいると思われます。

N700S系だけでなく、後期型のN700A系を中心に増設を望みたいところです。

 

東北新幹線も窓側だけのコンセント配置が主流

なお、窓側席がパソコン利用者の予約で、先に満席になりやすい状況は、JR東日本の東北・秋田・山形新幹線でも同様の傾向にあります。

全席コンセントがあるのは、今後増備される山形新幹線E8系に限られています。

北陸・上越新幹線は全列車全席コンセント付きで安心です。

 

N700S系でも1号車と16号車は避けるのが賢明

普通車の前後間隔は1,040ミリですが、博多側の先頭1号車と、東京側の先頭16号車だけは1,023ミリで、やや狭くなっています。

これは高速運転による先頭車の流線形の形状をさらに強めて、先頭車の客室面積が狭まった半面、定員は従来通りとしたため、座席間隔を犠牲にした結果です。

このような姿勢を最新車両でも続けているJR東海の姿勢は残念です。

東海道新幹線乗車時は1・16号車を避ける方が賢明です。

 

なお、山陽新幹線を持つJR西日本では、東海道新幹線に直通するN700S系はJR東海の方針に合わせ、先頭車の座席間隔は狭いですが、山陽新幹線から九州新幹線に直通する列車では、1列分の座席を減らし、1,040ミリの座席間隔を確保しています。

先頭の1・8号車でも安心して乗車できます。

 

JR東海のN700S系では個室設置が話題になっていますが、先頭車両の1列分の座席が減っても着席環境を重要視する姿勢が望まれます。

輸送逼迫で定員減が望ましくないとしながらも、7号車のS Work車両、6~10番、A~C席のS Work Pシートを設けて着席を減らす方の余裕はあるのでしょうか。

 

また、N700S系の車イス対応座席付近(11号車12・13番のA・B・D・E席。C席は無し)は座席幅が狭くなっていることも、知っておいて損ではないと思います。

 

(※ 筆記にあたり、WikipediaN700系、N700S系の項を参考にさせていただきました。)