千葉県内の路線や駅のホームドア整備計画について
千葉県内の各路線、各駅のホームドア整備について報道がありました。
東京メトロ東西線は2025年度までに全駅に設置。
JR東日本常磐線は、緩行線では北松戸~北柏が整備済みで、松戸は2024年度。
緩行線の我孫子と、快速線の松戸、柏、我孫子、天王台の整備時期は未定。
この5駅はいずれも快速停車駅なので、快速線ホームの整備でしょう。
総武緩行線、京葉線、武蔵野線、常磐快速線の具体的な整備見通しはまだないようです。
京成はどうでしょうか。
2022年6月30日付け「京成電鉄株式会社 鉄道駅バリアフリーに関する整備計画」によると、課題として「ホーム幅が狭隘な駅が多く、ホームドアを設置すると有効な通路幅が確保できない。」「ホームドアを設置するにあたり、ホーム下の補強やそれに伴う支障物移転に時間と多額の経費がかかる」。
また、目標として「国・自治体からのご支援も頂きながら、利用者10万人以上の駅における整備を進める。」とのことです。
京成高砂は地平の狭隘ホームなので、押上に続き、京成船橋が先と思われます。
京成船橋の次は、乗り換え客が多く「スカイライナー」も一部停車する青砥と考えられます。
京成の整備が進むとすれば東武野田線、京急、都営浅草線の整備が進んでいった時と見られます。
次に新京成はどうでしょうか。
狭隘ホームは京成と同様ですが利用者10万人以上の駅はなく、全列車「普通」なので、高速列車が駅を通過することはありません。
通常、ホームドアを設置すると乗降時間、駅での停車時間が延びます。
駅間距離が短く普通電車のみの新京成では、ホームドアによりさらに全線の所要時間が延びることにも課題があります。
新京成のホームドア整備は、京成や北総の整備が進んでからの話でしょう。
気になる話題として、JR東日本は1月17日付けで「世界的な半導体不足の影響により必要な部材の調達が遅れているとして、今回、武蔵溝ノ口駅と登戸駅の(ホームドア)整備が延期されることになった。」旨を公表しました。
整備に水を差すような情報です。
それに続く説明で、「現時点で確保できた部材で整備が可能な横浜線の矢部駅と古淵駅の整備を前倒しし、2022年度内に使用を開始する」とありますが、部材状況の厳しさをフォローするまでには至りません。
半導体不足は既に中央線グリーン車増備の遅れにも表れています。
自動車業界でも新車納期に影響が出ているようです。
ホームドアは今後とも大都市通勤電車や新幹線駅を中心に各地で整備が求められるところです。
無い袖は振れませんが、国の施策として半導体の対応に取り組んでほしいものです。