どうすれば人を呼べるでしょうか?
かつてブルートレインで活躍した「なは」の2人用寝台個室「オハネフ25 2209」と、「瀬戸」の開放式B寝台「オハネフ25 206」による「四国遍路の駅オハネフの宿なは・瀬戸」(以下、「オハネフ宿」)が4月8日に開業しました。
各種の報道やブログ等を沢山読ませていただいた中、もう少し席が埋まると思った、読みが甘かったというオーナーの言葉が印象に残りました。
営業を開始したばかりではありますが、利用状況は厳しいようです。
車を利用しないとたどり着けない立地のためかと指摘されており、駅から相当の距離があること、アクセス情報がないこと、バス本数が少なく気軽に行けないのが主な要因と思われます。
ではどうすれば席が埋まり、人が来るのでしょうか。
順不同ですが列記してみました。
◆インターネット環境
まずオハネフ宿のホームページ開設です。
現代ではインターネットでの情報発信が不可欠です。
以下は、ホームページでの記事の掲載要件や要望が中心の内容です。
◆アクセス関係
〇 所在地の明確化
香川県観音寺市大野原町丸井1974-24 雲辺寺ロープウェイ山麓駅駐車場内?
→ 毎日営業か? 特定曜日のみの営業か?
〇 地図上での位置の認識
〇 観音寺駅からのバスの有無の明示
〇 バスがある場合
一部の情報によると、往路の観音寺駅発、帰路の現地発とも午前1本のみ、毎日運転または土日祝日のみ運転と、情報が様々です。
毎日運転か、土曜休日のみか。運行会社はどこか。運転が1往復だけなら発着時刻はもとより、最寄りのバス停から何分歩くか、距離はどうか、目標物はあるかなど、正確な情報が必要です。
また、バスは運転時刻や運転区間を急に変更することもあるため、常に情報把握が求められます。
〇 バスに接続する岡山、高松、松山の各方面からの列車時刻
〇 観音寺駅のタクシーの有無と所要時間
〇 観音寺のレンタカーの有無と場所、名称、店からの所要時間
〇 観音寺からレンタサイクルの有無
〇 駐車場の有無
バス下車後、道路管理者の許可を得た上で、途中の道路上随所に「オハネフ宿まであと〇分」のような掲示があると安心します。
◆予約
〇 予約方法は?→ 電話のみ? → まず電話番号の明示を
〇 今後のネット予約予定は?
〇 現時点で5月8日までの受付か?
5月9日以降の予約受付の見通しは?
少なくとも1カ月以内の営業可否情報は必要
◆列車設備、料金
〇 宿泊内容 → デュエットとB寝台はそれぞれ何室利用可能か?
〇 宿泊料
デュエット1室2名まで12,000円、B寝台5,000円か?
税込み額か?
支払いは現金のみか?
〇 食事 → 夕食と朝食は現地で可能か? 可能なら食事内容は何か? または自前で用意していくのか?
〇 洗面所、トイレ → 列車内の設備を使うのか? 外にはあるのか?
〇 ベッド内の電源コンセント → 設置されているか? 通路にはあるか? 設置されていないとしたら、スマホ充電できる場所はあるか?
〇 洗面所に電源コンセントはあるか?
〇 テレビは見られるか? Wi-Fiは通じるか?
◆列車内の見学
〇 宿泊だけでなく見学、休憩に来る人も大事にする
→ 宿泊客だけの設備であり、見学不可の印象を与えてはマイナス
→ 見学料は1両300円、2両500円か? → 1両だけの列車見学はないと思われるので、2両500円の設定だけでよいと思われる。
→ ドア開閉、車内チャイム、マイク放送、方向幕、車掌室内の方向幕操作盤などは見学できるか?
〇 列車内の広告演出 → 「なは」「瀬戸」を中心とするブルートレイン時代の走行写真、「瀬戸」から「サンライズ瀬戸」への変遷
◆周辺施設
〇 列車内、列車の外に自動販売機、飲食設備、店舗はあるか?
〇 周辺の店舗状況は? → オハネフ宿からもっとも近いコンビニ等の所在地、名称、写真添付で情報を
〇 付近に入浴可能な施設は? → (同上)
◆他の事前情報
〇 現地での気候的な留意点は? → 高所による寒さ、風など
〇 宿泊時に持参した方がよい物は? → 浴衣、ドライヤー、シャンプー、石鹸等の用意がなければ宿泊者が用意する情報を
〇 土産物は販売するか?
【意見】
〇 ホームページは明るい前向き内容で
自分のことは棚に上げますが、内容が重いと一般的にアクセスが避けられる傾向になりがちです。
営業開始までに多くの苦労があったわけですが、先行きに不安を与えるとオハネフ宿に足が向かなくなってしまいます。
また、家族であっても列車に関心がない話を聞くと、行きたかった気持ちが冷めます。
クラウドファンディングによる協力者への期待に応える必要もあります。
一人だけの頑張りでなく、二人での頑張りを見ているはずです。
2人の明るい未来への夢のオハネフ列車の記事展開を期待します。
〇 鉄道ファンが訪れやすい環境づくりを
お遍路さんや観光客が宿泊に来てくれるだろうとの期待があったようですが、列車宿ですから鉄道ファンの方が来ると思われます。
鉄道ファンならなるべく列車とバスで行きたいと思うのは自然なことです。
青春18きっぷでの夏旅行に訪問する人もいると思います。
鉄道ファンの気持ちを先取りすることが肝心です。
そのためにはバス時刻情報が不可欠です。
観音寺駅ホームに列車宿下車駅の広告、駅の外に地図掲示が望まれます。
オハネフ宿に来る人は、他の列車宿も見ているケースが多いと思われます。
〇 オハネフ宿だけの独自性をPRする
→ 「デュエット」の列車宿はオハネフ宿だけ
→ 中国・四国地方の列車宿はオハネフ宿だけ
〇 宿泊者相互の意見交換(会話)、オーナーとの座談
→ 全盛期の寝台車の雰囲気を味わいにきた宿泊者がほとんどと思われます。
列車の内外とも特別、何もない状況ですから、他の人と話したくない人は別として、宿泊者相互やオーナーとの座談時間を設けてもよいのではないでしょうか。
〇 全国のブルートレインの宿との情報共有を
→ 熊本県「ブルートレインたらぎ」(くま川鉄道多良木駅徒歩1分)、北海道「北斗星スクエア」(道南いさりび鉄道茂辺地駅徒歩8分)、岩手県「ブルートレイン日本海」(最寄り駅:三陸鉄道岩泉小本駅)、秋田県「ブルートレインあけぼの」(※現在、営業休止中)
→ 雲辺寺ロープウェイ観光案内情報、札所巡りの前後でオハネフ宿の休憩、宿泊のPR
〇 オハネフ宿を含む瀬戸内海方向の俯瞰の光景
いろいろ勝手に書き連ねましたが、他意はありません。
ホームページ開設前のチェックリスト的な目安になれば幸いです。
オハネフ宿の今後の奮起を期待しています。