平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

臨時特急身延は上り列車の運転時刻繰り下げを

内船駅起点さわやかウォーキングと特急「身延」利用は両立する時間帯か?

JR東海は、身延線内船駅で開催する「さわやかウォーキング」に合わせて6月17日、静岡-身延に臨時特急「身延」を運転します。

この「さわやかウォーキング」は「晴好雨奇 初夏を彩る3万株のあじさいと南部路ウォーク」と題され、コースは下記のようになっています。

身延線内船駅→近藤浩一路記念南部町立美術館(有料)→妙浄寺→八幡神社→うつぶな公園・あじさいまつり会場(有料)→身延線内船

距離は約8.5km、所要時間約2時間10分、スタート受付時間は8時~12時です。

JR東海の5月22日付けニュースリリースで「是非ご利用ください!」と、力を込めたチラシ風の広告が掲載されています。

この企画で感じた点を書きます。

 

◆上り列車(身延→静岡)の特急「身延」運転時刻の繰り下げを

臨時特急「身延」の運転時刻は、往路(下り)が静岡8時31分発→内船9時53分着→身延10時07分着、帰路(上り)が身延12時18分発→内船12時32分発→静岡13時53分着です。

内船駅の滞在時間は2時間32分です。

8.5km、2時間10分のコースを案内時間どおりに歩くと、内船駅12時03分着で、上り内船駅12時32分発まで30分を切る時間になっています。

 

静岡方面から「身延」往復利用でウォーキングを前提とすると美術館、寺、神社、公園、祭り会場でゆっくり見学することはできません。

ウォーキングを終えた後の店舗での飲食も難しく、往復「身延」乗車とウォーキングの両立は困難な時間設定です。

 

では、片道だけの「身延」利用はどうでしょうか。

往路だけ「身延」なら、帰路は内船13時44分発特急「ふじかわ8号」が無理のない時間帯になります。

後続の「ふじかわ10号」は15時43分発です。

内船でゆっくり観光するには10号でもよい時間ですが、「ふじかわ」は2時間間隔運転なので、8号と10号の中間、14時43分発の設定が理想的です。

 

次に、帰路だけ「身延」乗車の場合はどうでしょうか。

「ふじかわ1号」と上り「身延」の組み合わせでは、下り「身延」と比べて27分の滞在時間の拡大で、内船で約1時間の余裕時間となります。

1時間なら現地昼食を兼ねるにはよいものの、美術館や祭りとの兼ね合いまでは難しい時間です。

従って、静岡7時06分発普通列車→富士7時41分着→乗換→7時45分発身延線普通列車内船8時48分発でないと、帰路の「身延」乗車は一般的には困難と思われます。

JR東海では、内船駅では指定席特急券販売をしないことと、特急券の事前購入を案内していますが、上り「身延」特急券の事前購入はどの程度あるでしょうか。

 

今回のさわやかウォーキングを「身延」往復とするなら、上りは内船14時44分発→静岡15時58分着が理想と考えます。

 

◆入場料金の割引配慮を

コース内に有料施設が2カ所(美術館、祭り会場)あります。

「身延」の運転と身延線全体の利用促進を趣旨として、JR東海の休日乗り放題きっぷや、特急「身延」の内船発静岡方面への特急券、乗車券の提示者等に対して、入場料金の割引配慮をしてもよいのではないかと思います。

 

内船駅付近とコース途中の飲食店舗等での割引配慮を

ウォーキング中や、ウォーキングを終えてから地域で買い物をせずに、すぐに列車で静岡方面へ戻ってしまっては地元還元がありません。

昼食を中心として、店舗での休憩、地元の名産品、土産品の購入、祭り会場での飲料提供等、JR切符提示により何らかの価格配慮、サービス配慮が望まれるところです。

内船駅は無人駅ですが、6月17日の当日は臨時の係員配置はあるでしょうか。

あるならばウォーキング参加で、身延線で帰る利用者に飲料等の進呈はどうでしょうか。

ウォーキング2時間、地元でのたたずまい2時間、計4時間を内船で過ごせば、地域にとって活性の一策になると考えます。

そうした意味では、JR東海の「身延」特急券の事前購入は、運行時間が早いだけに地元に還元しない結果を招いています。

少なくとも上りは全車自由席の方が実用的です。

いずれにしてもJR東海は、当日の「身延」乗車実績を客観的に見ていただきたいと思います。

 

※写真は本文と無関係です。