ストレート車体、1編成の新製減、南武浜川崎支線の残存205系の先行き
JR東日本が2023年7月24日付けニュースリリースで「鶴見線への新型車両投入について 」を公表しました。
E131系が新製投入されることで話題が盛り上がっています。
鶴見線は一時期、電化設備を撤去し、燃料電池車を投入する話も聞こえてきましたが、今回のE131系化により、燃料電池車等とと併せ、非電化にすることを見送ったとみられます。
現在の205系置き換えにあたり、いくつか予想していたことが外れました。
南武線浜川崎支線と同様、他の路線からの車両転用かと思いましたが、新製のE131系での置き換えとなりました。
E131系投入の趣旨として、ワンマン化が大きな理由の一つかと思われますが、1両減車し2両編成への減車も想像しましたが、3両編成を継続しました。
電動車を減らし、205系の2M1TをE131系では1M2Tにすれば経済的ですが、電動車よりも付随車の比率を多くすることはしませんでした。
車体幅をストレート型した背景を探る
車体幅は従来の2,950mmの拡幅型から2,778mmのストレート型に狭められます。
車体幅を狭めたのはなぜでしょうか。
鶴見線ではラッシュ時でも広幅が求められるほどではないからでしょうか。
「乗りものニュース」の7月24日付け「鶴見線の新型車両に違和感『車体幅が狭い』ワケは?実はけっこう独自仕様 JR東日本に聞く」の中での、JR東日本横浜支社の回答からいくつかを引用させていただきます。
◆(引用)「具体的な箇所までは申し上げられませんが、鶴見線の設備に制限があるため」
車体幅が狭いことについて、「具体的な箇所までは申し上げられ」ないことと、「鶴見線の設備に制限があるため」とはどんな設備だろうかということで、鉄道ファンの憶測を呼んでいます。
筆者もその一員です。
いくつかのブログを読ませていただいた中では、鶴見線の営業所内の留置の関係、鶴見線の施設の構造の関係に触れたものを見かけました。
はたして設備とは車両基地でしょうか。
かつて武蔵白石駅には、大川支線用の専用ホームがありました。
この大川支線用の武蔵白石駅ホームは、急カーブの線形に沿って設置されていました。
そのため、大川行き列車は17m車のクモハ12形で運用していました。
20m車が大川支線用の同駅ホームを通過しようとすると、車体がホームに当たってしまい、入線できませんでした。
クモハ12形の置き換えにあたり、同寸法の車両新製も考えられましたが、このホームを撤去し、大川行き電車は武蔵白石に停車しないことで20m車としました。
大川支線の電車はクモハ12形、103系、205系、今回のE131系への変わることになります。
筆者は、大川支線沿線で車両限界に近づきそうな何かの突起物に当たる不安、懸念があるのかとも思いましたが、想像の域を出ません。
ローカル線で言えば、草木が車体に当たるような光景のことです。
大川支線に草木は該当しなくとも、それに近いものがあるのかどうか。
やはり車両基地の説の方が当たっているでしょうか。
話題は変わりますが、大川支線の武蔵白石停車がなくなったことをフォローする説明があります。
(引用)
大川支線の正式な分岐点は武蔵白石駅で変更されていない。安善以遠(鶴見方面)から大川までの定期券で武蔵白石駅で出場できたり、運賃計算の際、武蔵白石または浜川崎方面から大川までの相互間の運賃を計算する場合、武蔵白石駅 - 安善駅間の営業キロを含めずに計算する点などにその名残が見られる。
との記載があります。
これまでの武蔵白石駅接続経過を配慮したものですが、JR時刻表の鶴見線を見ると、地図上では安善からの分岐で、武蔵白石からの分岐にはしていません。
また、大川発着列車の武蔵白石駅マークは経由しない「Ⅱ」のような表示であり、通過を示す「レ」表示にはなっていません。
これらは鉄道側の取り扱い方の正確性よりも、混乱を避ける実用性重視によるものと察します。
時刻表ファンの視点からすると、通過表示にしてほしいところではありますが、瀬戸大橋線岡山-高松列車が宇多津を経由しないものの、運賃計算を考慮して宇多津通過マークにしているのと共通の編集方針かと思われます。
1編成の減について
今後、ダイヤ改正で平日日中や、土曜・休日の本数減等が予想されます。
朝一番電車や最終電車も見直される可能性がありそうです。
(引用)新型車両の投入に伴い、鶴見線の205系は廃車とする予定です。南武支線で使用されている205系に関しては、3編成あるうちの2編成を新潟地区から転用したE127系に置き換えます。残る1編成はE127系と併用していきます。
鶴見線から205系は去ることになりますが、南武支線は1編成が残ります。
残る205系は、南武支線にいつまで残るのか、その後継車は何かといったことに関心が移ります。
南武支線205系の置き換えにあたり、これまでの慣例や思い込みで、首都圏から他の地区への車両転属はあっても、その逆の、地方から首都圏への車両転属はないだろうとの思いがあったので、E127系充当は想定外でした。
E127系はトイレ設備と3扉なので、南武支線には来ないだろうと思いましたが、トイレは使用禁止、3扉は南武支線のみの運用で割り切った形です。
残る205系は将来、再びE127系1編成で置き換えるでしょうか。
E127系は2両25編成、計50両あり、そのうち10編成はえちごトキめき鉄道妙高はねうまラインを走ります。
JR東日本に残った15編成のうち2編成が南武支線に転属した形ですが、残編成を充てるかどうか。
トイレは使用禁止でずっとそのままか、撤去するか。
新潟に再び戻す可能性はあるか。
E127系を充てる場合、新潟にはその代替えとしてE129系新製があるのか。
今回の鶴見線同様、運用見直しにより新潟でE127系1編成減となるだけか。
E131系の場合、E127系2編成と共通運用で走るのか。
E127系3扉車とE131系4扉車で、扉枚数が異なっても割り切るか。
予測の興味、関心は尽きないところです。
(※記載にあたり、「乗りものニュース」の7月24日付け「鶴見線の新型車両に違和感『車体幅が狭い』ワケは?実はけっこう独自仕様 JR東日本に聞く」を参考にさせていただきました。)
※写真は本文と無関係です。