平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

常磐快速・緩行線の車外スピーカーの対照性と、車内放送アンケートボックスを見る

車外スピーカー準備工事まま終わりそうな快速電車とフル活用の緩行線

2023年11月21日付け、拙「京急のワイヤレスマイクと車外スピーカー状況を見る」に続いて車外スピーカーの話で、今回は常磐快速線緩行線を取り上げます。

 

車外スピーカー準備工事のままの快速線E231系と装備されているE531系の対照性

取手までの常磐快速線成田線我孫子-成田間は2002年からE231系で運用しています。

日中の常磐快速線は、取手・成田までのE231系と、土浦方面へのE531系が各3往復設定されます。

土浦方面E531系は上野東京ライン経由で品川発着です。

 

E231系E531系の相違点は随所にありますが、E531系は交直両用電車でグリーン車・トイレ付きであり、普通車の約半分はボックスシート付き、乗務員室の奥行きの広さにより、乗務員室背後の座席はE231系の6席に対し、4席に減っています。

 

もう一つ異なるのが車外スピーカーで、E531系には備わっていますが、E231系は新製後20年以上経過した今も準備工事のままで、使用できない状態が続いています。

 

山手線E231系の車外スピーカー準備工事は本設置になって転属したが

余談ですが、山手線でも2019年まで走っていたE231系は、車外スピーカーが準備工事のままの状態が続きました。

車外スピーカーが本使用になってから間もなく、山手線はE235系に置き換わり、E231系中央・総武緩行線に転属しました。

転属先が常磐快速線でなく中央・総武緩行線としたのは、乗降ドア上部の2基の液晶ディスプレイ、車内情報サービス設置による乗客効果や、上野・柏・取手方面と、新宿・秋葉原船橋・千葉方面との利用者数、利用者層の違いかと思われました。

 

常磐快速E231系は新製後20年を経過しました。

少なくともあと10年から15年はこのまま走ると思われますが、車外スピーカーが20年間準備工事状態のままということは、使用されることはないまま終えていくと考えられます。

 

車外スピーカーをフル使用している常磐緩行線

常磐快速線E231系の車外スピーカー準備工事状態とは対照的に、緩行線は車外スピーカーを存分に活用しています。

車外スピーカーのない209系と東京メトロ6000系が走らなくなってから、JR東日本東京メトロ小田急の3社すべての常磐緩行線走行列車には車外スピーカーが備わりました。

JR東日本ではさらに、その車外スピーカーを活用し、2018年8月から駅ホームの発車ベルを廃止し、代用として車外スピーカー使用に切り替えました。

駅構内放送の発車ベルは音量が大きい結果、駆け込み乗車を誘発するため、車外スピーカーに変えたとのことですが、今後のワンマン運転化の含みもあるのではないかと感じられます。

 

松戸駅構内に常磐緩行線車内放送アンケートボックス設置

1か月前ほどの10月前後に、松戸駅みどりの窓口付近に、「常磐線各駅停車 車内放送 ご利用のお客様の声をお聞かせください」との見出しでボックスが置かれていました。

満足・普通・不満の3項目があり、以下の3つの回答方法から選んで回答する方法でした。

① ボックス設置の3項目の該当ボタンを押す

② アンケート用紙に記入して回収BOXに投函する

③ スマホQRコードを読み込み、送信する

 

②の、アンケート回答BOXの下段には「スマホの方はカメラで読み取って回答してほしいんだな あやセイウチ 綾瀬運輸区公式キャラクター」と、イラストと文字が添えられていました。

今回、どのような趣旨で常磐緩行線の車内放送満足度調査を行なっているのかは、ボックス内にとくに説明はなく、ネットで検索しても見当たりませんでした。

 

「あやセイウチ」をネット検索すると、「謎解きイベント『あやセイウチ探偵団』を開催します!」とのサイトがあり、2023年11月15日(水)から2024年1月14日(日)の期間中、綾瀬運輸区のオリジナルキャラクター「あやセイウチ」と共に、常磐線の駅と、駅周辺の謎を解き明かす散策イベント『あやセイウチ探偵団』を開催します!」とのイベントがあることを知りました。

その機会を捉えて、常磐緩行線の車内放送満足度調査をしたとも考えられます。

 

常磐緩行線に特定してのアンケートですが自動放送と乗務員の肉声案内放送での感じ方、車内放送そのものの可否など、趣旨は想像するほかありません。

快速線を除外しているのが妙ですが、緩行線の今後のワンマン運転化に向けての車内放送意識把握の含みもあるでしょうか。

なお、松戸駅以外のボックス設置は未確認であり現在、ボックスは撤去されています。

 

今後の常磐緩行線は、ホームドアの設置、ワンマン化、自動運転化も注目されており、変化が予想されます。

動きを注視したいと思います。