山陽新幹線沿線から「まほろば」乗継、奈良日帰り観光ダイヤへの改正案です
昨日の拙「2024年夏の注目臨時列車 独断偏見10選」の関連で、今回はJR西日本の「まほろば」についての話です。
現在の「まほろば」は2019年のおおさか東線全線開業後を機に、新大阪-奈良の臨時特急として設定されました。
新大阪-奈良の設定ということで、山陽新幹線沿線からの奈良観光を配慮した列車設定です。
大阪からの利用も可能ですが、全車指定席の有料特急列車選択はほとんど見込めないと思われます。
2024年夏の臨時「まほろば」の設定時間は、下記のとおりとなっています。
大阪 9:58発→新大阪10:04発→奈良10:57着
奈良16:21発→新大阪17:10着→大阪17:15着
博多・広島・岡山から「のぞみ」で新大阪乗り継ぎ、「まほろば」往復で奈良へ観光に利用する場合を想定してみます。
「のぞみ6号」博多7:15発→広島8:22発→岡山8:58発→新大阪9:43着、10:04発「まほろば」→奈良10:57着
奈良16:21発「まほろば」→新大阪17:10着、17:41発「のぞみ43号」→岡山18:25着→広島19:02着→博多20:09着
山陽は「のぞみ」前提とすると、上記の乗り継ぎとなります。
往復「まほろば」の奈良観光は、奈良10:57着、16:21発まで5時間強の時間ですが休憩等を考慮すると、JR奈良駅を基準に、実質の観光時間は4時間程度と想定されます。
奈良駅からどこを観光するかにもよりますが、複数の観光地移動時間も加味すると余裕のある時間とは言えないように感じます。
山陽新幹線から京都観光往復の場合は
博多・広島から京都観光の場合はどうでしょうか。
前記「のぞみ6号」で京都9:59着、帰路「のぞみ43号」で京都17:25発です。
京都では7時間強の時間があり、しかも博多からの直通は楽です。
山陽側から奈良よりも京都に行きやすいことはやむを得ないとして、「まほろば」の設定時間を変更して、奈良での滞在時間を長くしてはどうでしょうか。
すなわち新大阪→奈良の「まほろば」時間を1時間繰り上げ、奈良→新大阪は1時間繰り下げて観光時間を長く生み出すものです。
イメージ的な時間ですが、
大阪 8:58→新大阪 9:04→奈良 9:57
奈良17:21→新大阪18:10→大阪18:15
として、奈良の滞在時間を6時間確保するダイヤです。
とくに、夏の観光時間を考えれば奈良17時20分頃の発車で新大阪へ戻り、山陽新幹線で博多側へ帰っても支障はきたさないと思います。
過去の「まほろば」のダイヤを見ると、2023年3月から6月までの間、大阪→新大阪→奈良の時刻はほぼ同じですが、奈良→大阪は、奈良17:41→新大阪18:36→大阪18:43となっていて、 奈良滞在が1時間長くなっていました。
利用しやすい時間帯への見直しか、利用者からの意見か等は定かではありませんが、2023年ダイヤの方がよかったように感じます。
そもそも「まほろば」往復で奈良日帰り利用の想定でなく、片道だけでも「まほろば」利用を、という趣旨でしょうか。
2024年夏の「まほろば」時間設定には、JR西日本にどのような計算があるのでしょうか。
「まほろば」編成の運用、乗務員運用の兼ね合い、他の普通列車への影響等によるものでしょうか。
また、「まほろば」PRとして「まほろばで日帰りも可能なら(奈良)」のようなフレーズはいかがでしょうか。
今回の2024年夏の「まほろば」は7月6日から8月4日と、8月24日から9月29日の、いずれも土曜・休日の運転です。
「奈良エリアへの観光やおでかけには、便利で快適な臨時特急『まほろば』を」という、JR西日本のキャッチフレーズどおりの成果が表れるか、状況を見守りたいと思います。
※ 写真は本文と無関係です。