平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

京成3200形 先頭車の転落防止幌の適否を考える

運転台付き車両が中間車にくる率も多いことから、転落防止幌を装着するか、見栄え面から無装着か?

京成3200形の続編です。

京成の今後の新製車は3200形となること、6両、8両の固定編成から脱却し、4両や2両の短編成で組み合わせていく方向性を感じました。

3200形が8両編成を組成する際、6両+2両、4両+4両の組み合わせのほか、2両+4両+2両という組み合わせにより、8両・6両・4両編成が任意に組める柔軟性のイメージを描きます。

2両+4両+2両の場合、8両編成の中間に運転台付き車両が4両あることになります。

このことによる座席数減少については前回触れましたが、もう一つ気になるのは運転台付き車両が中間車になった時の転落防止幌です。

8両編成の中間、計4両に運転台付き車両が互いに向き合って連結されると、編成全体で転落防止幌があるのは中間連結部7か所のうち5か所となり、中間運転台がある2か所は転落防止幌がない状況になります。

都営浅草線では全駅にホームドアが整備されたため、転落防止幌がなくても乗り入れに問題はありません。

しかし京成の場合、ホームドアの整備はこれからの段階であり、乗り入れ先の京急も同様です。

 

転落防止幌装着による先頭車としての見栄え面

編成の中間に運転台付き車両がくる場合、先頭部の形状によっては大きな空間ができることがあります。

JR西日本では京阪神の電車を中心に、中間車に位置する可能性のある運転台付き車両については、外見上の見栄えよりも落下防止の安全優先で、転落防止幌を装着、固定化しています。

近鉄の通勤車、JR東日本の一部の気動車にも運転台付きの前面に転落防止幌を設置している車両が見られます。

 

しかしながら、このほかの鉄道路線では、京成を含めて運転台付き車両の先頭部について、積極的に装着していないことがほとんどです。

保守上のこともあるでしょうが、やはり外見上の見栄えが大きいと思われます。

転落防止幌について、先頭車に立った時は折りたためるとか、車体内に引き込めるような機構までは、経費や安全面、維持管理面から単なる机上論でしょうか。

 

今回の京成3200形は当初から、編成の中間に運転台付き車両が位置することを前提とした形式です。

中間車になる割合が高い先頭車両と、ほとんど列車の先頭に立つ先頭車両とがあるかと思います。

3500形のような、運転台のない中間車と運転台付きの車両とを組み合わせての8両・6両編成の構成もあるのでしょうか。

この3200形が今後の京成の主役を担う一方で、京成のホームドア整備の遅延事情、中間に運転台車両が位置する編成が多くなる運用の反面、その位置での線路転落事故のリスクを考えれば、見栄えは二の次にして、運転席前面への転落防止幌設置の余地はあるかとも考えますが、いかがでしょうか。

 

※ 写真は本文と無関係です。