平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

自分流 東海道新幹線車窓から見える鉄道光景のこだわり10か所

東海道新幹線に乗った時に目を凝らしてみる、こだわりの10か所の話です

東海道新幹線の車窓と言えば、富士山、浜名湖、京都の東寺五重塔掛川城清洲城などが挙げられますが、筆者はひねくれ者ゆえ、通常の車窓光景10選とは違い、新幹線の窓から見える鉄道関係で気に入っている箇所、気になる箇所にこだわった内容です。

一般の人にはほとんど参考にならない内容ではありますが、もしも共通する箇所があれば光栄です。

 

1 東海道線南大高-笠寺の南方貨物線跡地

名古屋付近の東海道新幹線から、未使用の高架橋や、複々線用地があるのに複線でしか使っていない東海道線の線路が見えます。

これが南方貨物線の未成線跡地で、東海道線大府-名古屋の複々線化用の貨物線です。使わなかった貨物線部分の複線用地や、独立した高架橋が無念さを感じさせます。

好況の時に一挙に完成されていれば、新鶴見-鶴見-横浜羽沢貨物ターミナル-小田原までの複々線と同じような形で、名古屋付近の旅客列車、貨物列車ともに効率的なダイヤが組めたであろうに、残念な遺構の未成線となりました。

 

2 近江鉄道高宮-五箇荘の並走区間と、高宮-多賀大社前分岐線

16両編成の新幹線と近江鉄道の2両編成が並走する対照性が興味深い区間です。

近江鉄道は、米原彦根では東海道線新快速とも並走しますが、新快速も12両編成で高速運転です。

近江鉄道は我が道を行くノスタルジーで前向きに進んでほしいと思います。

 

3 阪急京都線大山崎-上牧の並走区間

上牧駅は東海道新幹線が存分に眺められる駅です。

駅ホームで新幹線と阪急の列車を見たら上牧駅で下車し、梅田方向に歩くと阪急と東海道新幹線が分離していきますが、それと引き替えに東海道線JR京都線)の線路が近づいてきます。

その地点に立つと新幹線、阪急、東海道線の3路線が同時に見えます。

 

4 東海道線掛川-袋井の並走区間

東海道線と長く並走する区間です。

普通電車よりもよく見る貨物列車の本数の多さ、編成の長さ、高速運転が、国内の主力、東海道線貨物列車の存在感と活気を感じさせます。

並走区間としては、東海道線の舞阪-荒居町の浜名湖、浜名大橋の眺望の方が有名ですが、特別には特徴のない郊外を新幹線と並走する掛川-袋井は並行在来線の様子が長く続く区間です。

 

5 草津線と交差する地点の、かつての南びわ湖駅予定地付近

米原-京都の駅間距離が長いことから、草津線と交差する地点付近に新幹線の南びわ湖駅(仮称)を新設する計画がありました。

2006年に工事着工したものの、2007年には中止に至りました。

その付近の建設跡地の雰囲気を感じる状況は、草津線交差付近を通過の際、新駅設置に向けた面影が残っているようにも映りますが、考えすぎでしょうか。

 

6 関ヶ原付近の雪景色と近江長岡付近の東海道線との並走

関ヶ原付近と言えば東海道新幹線開通当初から雪による遅れや、車体に付着した雪が走行中に落下し、バラストの石が跳ね上がって新幹線の窓ガラスが割れたエピソードがありました。

豪雪地域の上越北陸新幹線が定刻で走り、それよりは降雪量が少ないかとみられる関ヶ原では時速285km/hの東海道新幹線が徐行で通過する対照性、スプリンクラーが車体にかかる水の音は風物にも映ります。

 

7 岳南鉄道岳南江尾駅の光景

三島-新富士を走行中、海側にポツンと位置する終着駅が見えますが、これが岳南鉄道岳南江尾駅です。

なぜこの岳南江尾の駅の位置が岳南鉄道の終着なのだろうかと思うと、吾妻線大前駅小野田線長門本山駅なども思い浮かんできます。

新幹線列車の高速運転中区間にあり、周囲に目立つものもなく一瞬の光景のため、見失うことがあり、目を凝らします。

 

8 鳥飼車両基地

京都-新大阪の間にある、新幹線からよく観察できる理想的な位置にある車両基地です。

かつては、京都側から上下本線を乗り越して基地へ向かう渡り線が、新幹線の本線上にありました。

通常ならば乗り越す部分は最終工事で、そこへのアプローチの高架橋が先に造られることが多いかと思われますが、東海道新幹線では本線上の走行列車が多いため、工事が迅速に進むよう、先に本線をまたぐ部分だけが造られ、その後は未着工のまま終了、本線上の高架橋も撤去されました。

京都側から鳥飼車両基地へ直接入線するケースはないという結果での国鉄時代の産物でした。

 

9 浜松工場への分岐線

下り列車の山側、E席の窓で浜松通過後の上り線路を見ていくと一瞬、浜松工場への分岐線が見られます。

下り列車がこの工場へ入る際は、一旦上り線を平面交差して行き止まりの折り返し線に停車後、スイッチバックして工場へ向かいます。

この線路配置の様子は、下り列車E席からの方がよく分かります。

 

10 掛川→静岡の上り列車で右側A席の車窓から見える富士山

掛川→静岡で、真冬の午前中、空気が澄んでいて快晴の時に、上り列車の海側A席から、本来は見えるはずのない富士山が一瞬見えることで鉄道ファンには名高いところです。

「のぞみ」「ひかり」では掛川を高速通過して見失いがちなため、掛川停車の「こだま」の方が気持ちの準備ができます。

午前中、名古屋や関西方面から東京に向かうA席の人だけの楽しみです。

東京からの場合、静岡→掛川でA席から後ろを振り返っても見えるかもしれませんが、かなり難しい芸当です。

 

まだ書きたい区間がありますが、また別の機会とさせていただきます。