平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

山形新幹線福島駅新アプローチ線 現在と完成後で興味が変わる箇所

今は「つばさ」併結上り「やまびこ」、アプローチ線後は上り「つばさ」での楽しみ方

乗りものニュース、2024年8月4日付け「『首都高かよ!?』福島駅の山形新幹線向け新アプローチ線 驚愕のアクロバティック形状を見てきた」を拝読しました。

新アプローチ線の建設状況、完成後の車窓等がよくわかる記事と写真で構成されています。

東北新幹線福島駅で分岐する山形新幹線の上り「つばさ」は福島発車後、東北新幹線と平面交差しますが、「つばさ」と併結する仙台発上り「やまびこ」は、福島駅に入る手前でも平面交差します。

これが、福島を時速320km/hで通過する下り「はやぶさ」や、上下線列車を14番線の1線だけで発着する山形新幹線運行に支障をきたしやすいことから、山形新幹線上り列車を東北新幹線上り11番線側に立体交差で接続させる新アプローチ線工事を行なっています。

 

「つばさ」併結の上り「やまびこ」の楽しみとは?

仙台から大宮、東京方面へ行く場合、「はやぶさ」利用の人が多いと思われます。

筆者はひねくれ者なので利用者の多い「はやぶさ」よりも、「はやぶさ」の補助役「やまびこ」の方に愛着があります。

「やまびこ」には、全区間単独運転のタイプと、東京-福島を山形新幹線「つばさ」と併結するタイプがあります。

そして、上り列車については福島で「つばさ」と併結する「やまびこ」を選ぶこだわりがあります。

 

「つばさ」併結の上り「やまびこ」は、福島到着前に徐行し一旦、東北新幹線下り本線に入った後、山形新幹線用上下列車共用の14番線に停車します。

数分後、上り「つばさ」が後部に併結され、同一列車として再度東北新幹線下り本線を平面交差しながら上り本線に戻ります。

 

ここで、福島駅進入前後の「やまびこ」の、下り本線を2回逆走行する数秒間を観察します。

時速320km/hでこちらに向かっている下り「はやぶさ」と衝突しないのだろうか、衝突しないことは分かっていても、一瞬緊張してくる瞬間を勝手に楽しみます。

福島出発時は「つばさ」を併結した17両編成になるため、下り本線から上り本線に戻るまで、福島入線時よりもさらに若干の時間を要します。

17両が上り本線に戻ったかと思うと、その数十秒後か、数分後かに下り「はやぶさ」とすれ違います。

よく衝突しないものだ、列車ダイヤを作成する人は凄いと妙に感心し、安心もします。

「つばさ」併結「やまびこ」は福島で最短6分、最長11分停車し、併結作業時間は「はやぶさ」の通過に活用しています。

この時速320km/hでの通過を見ると、下り本線の2回の平面交差に瞬間、恐怖心を抱きますが、それを味わい、観察するのが「やまびこ」の妙味です。

 

新アプローチ線完成後は、上り「やまびこ」から上り「つばさ」に変わる楽しみとは?

福島駅の新アプローチ線が予定の2027年3月完成後は、上り「やまびこ」は下り本線に入らず、他の駅と同様に上りホームに入線することになり、前記の緊張感?は過去のものになります。

逆に、新たな楽しみが一つ生まれます。

新アプローチ線後は、上り「つばさ」が福島駅構内に進入する手前で、東北新幹線の下をくぐった後、右方向へ大きく湾曲しながら急勾配を上がり、福島県道の上を超えて福島駅新幹線上りホームに到着します。

これが上り「つばさ」の新しい光景となります。

 

北陸新幹線上り列車の高崎と大宮到着前、上越東北新幹線立体交差と似た心境

以前にも書かせていただきましたが、筆者は北陸新幹線上り列車で、高崎到着前の上越新幹線を跨ぐ瞬間と、大宮到着前の東北新幹線を跨ぐ瞬間を楽しみます。

高架区間のさらに上を高速で超える位置からの高崎と大宮の市街地の車窓に開放感、爽快感があります。

 

山形新幹線上り新アプローチ線の場合は、東北新幹線の下をくぐる形のため、高架橋からの視野、展望性はないものの、限られたアプローチ線距離での、東北新幹線上りホームに入線するまでの、大きな湾曲の線路配置車窓が楽しみになります。

東北新幹線では下をくぐり、福島県道では上を行く結果の急曲線設計の設計上の苦悩は、上野東京ラインの神田付近での、東北新幹線では上を行き、首都高速道路では下を行く光景を思い起こします。

 

仙台→東京は仙山線と「つばさ」が新たな後ろ髪を引く?

奥羽線時代から、福島を出てまもなく現れる、板谷峠の急勾配を乗り越える庭坂-旧赤岩-板谷の車窓、旧赤岩を含めた4駅連続スイッチバック跡は貴重な車窓財産です。

赤湯-中川が、板谷峠に次ぎます。

仙台→東京は福島の新アプローチ線完成後、仙台から仙山線経由で山形へ回り、「つばさ」で迂回して帰ろうかと、早くも捕らぬ狸の皮算用の世界に浸っています。

ここまでこだわるのは、新たな板谷峠の長大トンネル新線完成後は、庭坂-関根の区間の扱いが気になるからです。

冬場の普通列車板谷と大沢を通過し、赤岩もとうに廃止された状況下では、明るい方向への結論になるのは難しそうです。

その意味もあって山形県の旅、板谷峠迂回の旅で存分に楽しんでおきたいと思います。

 

(※ 筆記にあたり、乗りものニュース、2024年8月4日付け「『首都高かよ!?』福島駅の山形新幹線向け新アプローチ線 驚愕のアクロバティック形状を見てきた」を参考にさせていただきました。)