南船橋駅の行き止まり式副本線の本線接続による改善等の提言を読んでの感想です
Merkmal(メルクマール)、2024年10月5日付け「京葉線「ダイヤ変更」が招いた中途半端な結末! 通勤快速復活「検討しない」と組合交渉で表明、不整脈ダイヤで通勤者の声は届くのか」を拝読しました。
京葉線のダイヤ変更後も残る課題点を中心に、千葉市長との質疑応答まで幅広く示唆に富んだ内容です。
著者の種々、有用な意見提言は日頃から拝読、参考にさせていただいているところです。
今回は、当記事の中で印象に残った個所を中心に、感想を書かせていただきたいと思います。
以下、太字は引用させていただいた部分で、→は自分の感想です。
京葉線内無停車で、沿線住民にはデメリットしかもたらさない房総特急は、すぐに総武快速線へ移すべきだ。
→趣旨は理解できますが、総武快速線へ移すべきというよりも、京葉線経由のままにして、新木場、海浜幕張停車にした方が現実的と考えます。
南船橋での追い抜きが実現すれば、所要時間を大きく変えずに新習志野や千葉市内の各駅への速達性が向上する。
~中略~
少なくとも下り線については、副本線をまっすぐ伸ばせば、いつでも追い抜きできる構造に改造できるように路盤の整備が進んでいる。上り線についても、少しきつめのカーブと分岐器の新設で実現可能そうだ。
南船橋駅の待避駅がすぐに難しい場合でも、京葉線快速のすぐ後に武蔵野線の海浜幕張行きが入るダイヤを組めば、東京発の京葉線各駅停車の本数を増やさずに、東京から新習志野間の実質的な「有効本数」を増やすことができる。
→南船橋駅ホームは2面4線で、山側1番線が蘇我方面、向かい側2番線は武蔵野線南船橋止まり電車専用の行き止まり式構造で、新習志野方面への線路はつながっていません。
海側4番線は東京方面で、向かい側3番線は2番線と同様、武蔵野線南船橋止まり電車専用の行き止まり式構造で、新習志野方面から2番線への入線はできません。
その意味で、「南船橋駅の配線を改造し、新習志野追い抜きを南船橋追い抜きに変更する必要がある」というのは同感です。
武蔵野線海浜幕張行きが2番線に入線後、京葉線蘇我行き快速が1番に到着して、快速が先発していけば、東京から新習志野への利用者は南船橋で京葉快速から隣の武蔵野線海浜幕張行きに乗り換えれば時間短縮ができます。
ただしその前に、習志野市長は新習志野から乗り換えなしで東京に行くダイヤでない限り、納得しないという点をどうするかという課題があります。
快速への混雑集中を防ぎ、各駅停車利用者を確保するために、海浜幕張停車の通勤快速設定(東京から幕張豊砂間の各駅へは各駅停車に乗ってもらう)を推したい。
→通勤快速の設定ならば、「東京から幕張豊砂間の各駅へは各駅停車に乗ってもらう」のは無理で、海浜幕張のほかに新木場の停車は不可欠と考えます。
3月のダイヤ改正で廃止を免れた朝の上り快速が2本ある。そのうち1本目は海浜幕張で6時58分の武蔵野線に接続する。この武蔵野線の列車は南船橋7時6分発なので、南船橋7時9分発の快速に乗り継げる。
この2本の快速によって新習志野から東京へ行く場合、運転間隔は22分空いているように見えるが、武蔵野線と南船橋からの快速を利用すれば、実質的には「10~12分間隔」であり、大きな不便は感じない。
→以下、補足説明です。
新習志野駅を基準に見た時、新習志野6時54分発の武蔵野線電車は、南船橋に6時57分に到着します。
南船橋では7時01分発の快速東京行き(上総一ノ宮6時03分始発、海浜幕張6時56分発の電車)に乗り継げます。
また、新習志野7時04分発の武蔵野線電車は、南船橋に7時06分に到着します。
南船橋では7時09分発の快速東京行き(君津6時12分始発、海浜幕張7時04分発の電車)に乗り継げます。
この点に関して、JRはよく考えたと思うが、沿線自治体へのアピールが不足している。自治体への対策が下手なようだ。
→JR東日本が習志野市に対して、上記2つのパターンの武蔵野線電車から京葉快速に南船橋で3~4分待ちで乗り継げることを説明したかどうかは不明ですが、「自治体への対策が下手」かどうかはさておき、習志野市側では南船橋での乗り継ぎがどんなに便利になろうとも納得しない、新習志野から東京へ乗り換えのない列車本数復活を求める次元なので、乗り継ぎ効率の改善までで理解を得ることは無理だろうと想像します。
理解されない中での現段階では、武蔵野線南船橋止まりの電車を海浜幕張まで運転するのが基本のダイヤにもっていくことが当面の策かと考えます。
もしかすると、習志野市長に不満をいわせることで、快速列車の各駅停車化論を推進する口実のひとつにしたいのかもしれない。
→一種のジョーク、皮肉かもしれませんが、習志野市から新習志野駅の停車列車本数を元に戻す要求をされている状況下では、JR東日本千葉支社にそこまでの余裕はないのではないかと思われます。
今回はJTB時刻表千葉県版を購入して分析したが、京葉線のページには武蔵野線の東京方面への直通列車が一緒に載っていたが、海浜幕張方面への直通列車は別枠で表示されていた。これでは海浜幕張と南船橋の間で武蔵野線を利用して快速に乗り継げることがわかりにくい。
この点においても自治体側は「緩急接続でカバーできるから大丈夫」とはなりにくい。JRの不便さは、時刻表のデザインを担当する人たちにも責任があるといえる。
→時刻表では、武蔵野線電車の京葉線発車時刻は東京方面中心であり、南船橋、海浜幕張側には分かりにくい印象を持ちます。
海浜幕張発着電車と新習志野始発電車においては最低限、南船橋の発車時刻は見たいところです。
「この流れだと、来年3月の改正でさらに快速増発は考えていないのではと思います。結局、平準化という名の会社都合のコスト削減(意図的な乗務員削減)ダイヤに乗客が慣らされてしまっている状況ですので、自治体・市民含めて声を上げることが大事だと感じています」と語っていた。筆者としては、通勤快速の復活を全く検討していないというのは非常に残念だと考えている。
→「来年3月の改正でさらに快速増発は考えていないのでは」というのは残念なことですが、JR東日本の胸の内には、一度決めたダイヤ改正内容を半年後に改めたこと自体が異例であったことや、習志野市からの各駅停車本数減反対の意見もあって、ひとまずは様子を見たいということかと感じます。
また、特急の乗車率が上がっているのは、通勤快速を奪われた利用者の一部がやむを得ず特急に移行した結果であり、その上昇が積極的に歓迎されるべきものかは極めて疑わしいと思う。
→「通勤快速を奪われた利用者の一部がやむを得ず特急に移行した結果」なのですが、JR東日本側では、たとえ不満があろうと「特急は乗車率が上がってきている」という見方になります。
「特急には乗らない」ということで、ほとんど空席の特急列車実績を作る以外に通勤快速復活の糸口はできないと思われます。
総括して
記事の一部分だけを切り取って、全体像を見ずに部分的に感想を展開するのはどうかとは思いますが、京葉線快速問題を考える一趣味者として各部分的に感じたことを書かせていただきました。
あくまで素人の単なる趣味人としての感想です。
今後とも京葉線快速の動きについては注視していきたいと思います。
※ 筆記にあたり、Merkmal(メルクマール)、2024年10月5日付け「京葉線「ダイヤ変更」が招いた中途半端な結末! 通勤快速復活「検討しない」と組合交渉で表明、不整脈ダイヤで通勤者の声は届くのか」を一部引用及び参考にさせていただきました。
また、見出しについては便宜上、簡略化させていただきました。