上野→吾妻線→信越線横川→八高線→川越線→上野の経路で、今回は上野→高崎です
2024年夏に青春18きっぷで、筆者を含め「18」とはかけ離れた?年齢層の鉄道趣味の数人と出かけることになりました。
吾妻線の全線乗車、終着駅の大前までの乗車が主体です。
東京から大前までの日帰り対象列車となると、大前10時41分着か、17時11分着のどちらかになります。
大前17時11分着列車の場合、大前から渋川へ戻る帰路の車窓が暗くなってくるので、午前の列車に乗ること、旅行日は8月上旬ということまでは意見が一致しました。
午前は吾妻線、午後は?
吾妻線だけで日帰りはもったいなく、そのあとの午後はどの路線や区間に乗車するかという欲が出てきます。
候補がいろいろと出てきて、人により希望が異なります。
具体的には以下の10候補の中での選択となりました。
① 吾妻線の岩島で途中下車して、レールバイク「アガッタン」に乗車
② 渋川から上越線土合の486段の階段上がりと土合駅併設カフェ体験
③ 渋川から上越線越後湯沢まで行ったあと、上りの2つのループ線の体感
④ 越後湯沢から北越急行全線の往復
⑤ 新前橋から両毛線全線乗車
⑥ 両毛線桐生からわたらせ渓谷鐵道全線乗車後、小山経由で両毛線も全線乗車
⑨ 高崎から上信電鉄乗車
⑩ 前橋から上毛電鉄乗車
高齢者グループ旅行?ゆえの配慮すべき点とは
前記10項からの旅行コース選択にあたっては筆者を含め、若いとは言えなくなった年齢層の構成であることに配慮が必要です。
夜遅い時間の帰宅は避け、20時台までには帰りたいのは共通の思いです。
体力、体調、健脚力、健康状態全般等が人によって異なります。
猛暑に対応できるか。
長い歩行や階段の上下はどうか。
乗り換え時間が短い時、乗り継ぎに自信はあるか。
混雑する列車で立っても大丈夫か。
下調べとして乗降駅、乗り換え駅にエスカレーター、エレベーターはあるか。
エスカレーター、エレベーターがある場合、その位置に近い車両は何号車か。
首都圏の普通列車でグリーン車が連結されているなら、グリーン車の乗車、始発列車を選ぶことも配慮、気遣いの一つです。
ただ、グリーン車に慣れてしまうと、普通車の硬いロングシートでの免疫はなくなってきます。
雷と短時間集中豪雨への心づもり
もう一つ、高齢者でなくても考慮が必要な夏の旅行留意点として、雷を伴った短時間集中豪雨があります。
とくに夕方以降に短時間で集中豪雨になると線路内が水浸しになり、運行できなくなるリスクが伴います。
午前からの大雨の場合は、雨雲が去るのをじっと待つか、雨による置き土産(浸水等による列車の不通)により、行き先や行動を柔軟に変更することもあり得ます。
午後に大雨が予期される場合は午前中は予定どおり決行とし、午後は早めに帰るかどうか。
万一の際、代替えや迂回路の交通機関はあるか。
飲料、食料、スマホバッテリーはどうか。
今回の高崎方面の場合、在来線だけでなく上越新幹線もある点では心強くなれます。
話が脇道に逸れましたが、10候補の比較検討結果は以下のとおりでした。
①のレールバイク「アガッタン」は最寄りの岩島駅から距離があること
②の土合駅階段は体力、脚力が必要なこと
③の越後湯沢で戻るコースは、越後湯沢-水上の列車本数が少なく、急な雷豪雨時の遅延や運転見合わせ等のリスクが伴うこと
④の北越急行と、⑥のわたらせ渓谷鐵道は往復乗車距離が長く、上野着が遅くなること(大雨リスクは前記同様)
⑤の両毛線単独乗車と、⑨⑩の上信・上毛電鉄はとくに今回乗らなくてもよいのではないかということ
以上のことから消去法により、
を組み合わせ、下記のコースとなりました。
【コース】
上野→高崎線(※上野始発でグリーン車)→高崎→吾妻線→終着駅大前で駅周辺見学等→吾妻線で折り返し→高崎→信越線横川→碓氷峠鉄道文化むら見学→八高線→高麗川→川越線→大宮→東北線→上野
以下、毎回のことですが、文章が主体で写真中心の構成ではありませんのでご了承ください。
高崎線上野~高崎の車窓等
上野東京ライン全盛の中、貴重な上野6時40分発高崎行きのグリーン車でスタートしました。
上野から高崎と、1駅手前の倉賀野ではグリーン料金が異なるため、高崎の一駅手前の倉賀野で普通車に移動しました。
普通列車のグリーン車とはいえ、座席は特急普通車並みであり、特急グリーン車座席とは座り心地が異なります。
電源コンセントも設置されていません。
ただし2階建て車両という構造、展望性は貴重です。
グリーン車は床下機器がないため、走行音が静かです。
筆者は隣の3号車、E231系電動車のモーター音のうなりを聞いている方が好みですが、本日はグループ旅行なので気持ちを抑えます。
本来なら車窓よりも車内での会話と飲料で盛り上がるところですが、グリーン車であること、筆者は下戸の上、会話よりも車窓観察ばかりしていることから、グループ旅行には不向きで協調性がないと自戒しました。
他の人たちは車窓よりも会話と飲料中心です。
みんなと会話しないなら独りだけで行けばと言われても仕方ありません。
列車内にあるLED情報で、本日の吾妻線列車が8時から8時30分の間、大雨の影響で運転見合わせとの情報が何度も字幕で流れます。
高崎線の天気は晴れたり曇ったりでした。
乗車した電車は高崎8時31分着、吾妻線接続列車は8時53分発なので、高崎に着いた時点での吾妻線運転状況は変わることもあるだろうということで、とりあえず高崎に向かいました。
川口を通過の際は、どこに中距離列車用ホームを造るのかと一瞬ながら観察したものの、判別できませんでした。
川口駅の東側に、かつては貨物駅、現在は保守基地の場所から、京浜東北線、東北線、上り貨物線をオーバークロスする貨物列車用高架橋が残っていることを確認しました。
北浦和から大宮までは、時間調整している貨物列車が見られ、東北新幹線高架橋が見えると大宮です。
大宮を出ると、左手に埼京線直通の川越線の線路がありますが、かつての計画にあった、高崎線宮原への接続用路盤の跡地も隠れた見どころです。
宮原接続の断念は埼京線電車の車両基地確保事情が絡みますが、跡地路盤を見ると線路がつながって埼京線電車が高崎線にも直通していればと、絵に描いた餅を想像します。
熊谷で上越新幹線が右手から左手に変わり、秩父鉄道の電車が見えます。
熊谷を発車後、高崎線に並行して、かつて1983年まで妻沼まで走っていた東武熊谷線の線路、高崎線を乗り越えていた箇所が気にかかりますが高崎線列車速度も高く、跨いでいた跡地は判別できませんでした。
その後、熊谷の先で熊谷貨物ターミナル、秩父鉄道の貨物線があり、下り線はこれを乗り越えるため高架橋を上がり、左右の車窓展望が一時的に広がります。
熊谷の次の籠原は、15両編成電車の付属5両編成が折り返す基地があります。
熊谷という大きな駅の次の方が、折り返し基地が造りやすかった事情が感じられます。
別線複線は、反対側の線路の様子が見えにくい、または見えないので、上り線はどんな光景だろうかと気になります。
左側から八高線が寄ってきて、高崎線と合流する直前に八高線専用の北藤岡駅がありますが、高崎線には駅がありません。
北藤岡から新町側へ行く人は、倉賀野経由で二重区間を乗車しているイメージです。
倉賀野から高崎にかけては右手に高崎機関区、ぐんま車両センターがあり、GV-E197系気動車も複数見られました。
ぐんま車両センター所属のJR東日本の機関車が2024年10月で撤退し、客車列車は蒸気機関車とGV-E197系の牽引に変わる姿を予感される黄色い車体が印象的でした。
高崎に定刻8時31分に到着しました。
吾妻線への続きは次回とさせていただきます。
次回も引き続きよろしくお願いいたします。