「のぞみ」自由席愛好の人は指定席に移行するか、「ひかり」自由席か、自由席特急券で「のぞみ」デッキ乗車か、飛行機転移かを勝手に想像してみました
JR東海・JR西日本の連名により、2026年1月7日付けで「2026年度における東海道・山陽新幹線「のぞみ」号を全席指定席として運行する期間について」のニュースリリースがありました。
2023年の年末年始から最繁忙期を中心に「のぞみ」の全車指定席化が導入されましたが、2026年度については従来からのゴールデンウィーク・お盆・年末年始に加えて、シルバーウィークが追加されました。
自由席特急券等を所持の利用者については、「普通車のデッキ等をご利用いただく場合に限り、「のぞみ」号にご乗車いただけます。(「のぞみ」号の指定席にご着席される場合は、所定の指定席特急料金が必要となります。)」とされています。
2026年度「のぞみ」全車指定席実施期間は
下記期間が「のぞみ」全車指定席となります。
〇ゴールデンウィーク:2026年4月24日(金)~5月6日(水・祝)
〇お盆 :2026年8月7日(金)~16日(日)
〇シルバーウィーク :2026年9月18日(金)~23日(水・祝)
〇年末年始 :2026年12月25日(金)~ 2027年1月5日(火)
新幹線列車全車指定席化に対するJR東日本とJR東海・JR西日本との違い
JR東日本では、東北・秋田・山形・北陸の各新幹線の「はやぶさ」「こまち」「つばさ」「かがやき」を通年、全車指定席としてきました。
自由席利用者は「やまびこ」「はくたか」「つるぎ」等への誘導で割り切る形です。
「のぞみ」N700S系16両編成1,319席に対し、「はやぶさ」E5系は723席、「かがやき」E7系924席、「こまち」E6系332席、「つばさ」E8系352席という輸送力、座席数の違い、また列車本数の違いによる結果や、営業施策上の判断と考えられます。
一方、JR東海・JR西日本は「のぞみ」について、自由席を残す一方、2025年3月から自由席を1両減らして1・2号車の2両だけ自由席を残す形としました。
ただし、ゴールデンウィーク・お盆・シルバーウィーク・年末年始の4期間では「のぞみ」を全車指定席としました。
現段階で「のぞみ」全列車で通年、全車指定席とするには、反動が大きいという判断でしょうか。
2025年3月からの「のぞみ」自由席1両減、2両化措置は、自由席が残った点ではよかったものの、2両では少ない、従来の3両でという声が多いようです。
JR東海・JR西日本は「のぞみ」を今後、全列車で全車指定席化するか?
以下は、東海道新幹線を中心とした、筆者の勝手な想像です。
毎回のことですが、何の根拠もない内容ですので、予めご了承ください。
JR東海・JR西日本は「のぞみ」について今後、全車指定席の方向を目指しながらも、自由席を2両だけ残しておき、今しばらく様子を見ているというところかと思われます。
ニュースリリースでは、「東海道・山陽新幹線では、お客様のご利用が特に集中する期間において、より多くのお客様にご予約・ご着席してご利用いただけるよう、「のぞみ」号の自由席を指定席に切り替え、「全席指定席(自由席設定なし)」として運行いたします。」と謳われています。
現在は最繁忙期中心の「のぞみ」全車指定席化ですが、「のぞみ」の通年にわたる利用状況からすれば、後段の「より多くのお客様に」「ご着席してご利用いただけるよう」という部分で、通年の全車指定席化に向かっても不思議ではありません。
最終的に「のぞみ」は全車指定席の方向の中で、今はその前段階として全車指定席期間を少しずつ拡大していると思われます。
そして、その考え方はJR東海の中央・高山・紀勢の各路線の特急「しなの」「ひだ」「南紀」の、2026年度最繁忙期全車指定席化導入にも表れているように感じられます。
「しなの」「ひだ」「南紀」の場合、全車指定席で満席の際は事前に立席特急券購入での乗車となり、「のぞみ」の自由席特急券デッキ等乗車対応とは異なります。
すでに在来線特急でも全車指定席指向のJR東日本は、塩尻~長野間での「しなの」自由席をどう受けとめているでしょうか。
一方、JR東海は、全車指定席の修善寺「踊り子」熱海~三島間をどう見ているでしょうか。
「のぞみ」全車指定席化の場合の展開を想像する
仮に「のぞみ」を通年、全車指定席にした場合、どのような展開が想定されるでしょうか。
自由席利用者が、全車指定席なら仕方ないと、指定席へ移行していくでしょうか。
鉄道側にとってはそれが望ましい形ですが、列車時間が指定されることのほか、往復千円以上の差額負担が生じることで、指定席を嫌う、避ける人はいると思われます。
反面、毎時最大13往復の「のぞみ」自由席延べ26両分の利用者が、毎時2往復の「ひかり」自由席、延べ毎時10両分相当の「ひかり」にそのまま移行すると、「ひかり」自由席の混乱をきたします。
また、東京~新大阪2時間30分以内の所要時間に慣れきった「のぞみ」利用者が、所要3時間の「ひかり」にそれほど転移するとも思えません。
したがってJR東海・JR西日本が「のぞみ」通年全車指定席導入にあたっては、現在と同様、自由席特急券所持者は普通車デッキ等利用の条件で「のぞみ」乗車措置をとるかと思われます。
「のぞみ」の立席特急券方式は
「のぞみ」に立席特急券方式を採用することは、乗車列車を事前に特定することとなるため、乗車時間を乗車直前まで決められない自由席利用者にとっては馴染まないと思われます。
立席特急券は、気軽に迅速に購入できる自由席特急券と比べると、自由席愛用者側の手間や時間の観点から、「のぞみ」には適用しないのではないかと考えます。
「のぞみ」自由席から指定席へ移行、「ひかり」自由席以降、デッキ乗車のどれが選ばれるか?
雑駁ですが、以下のような割合になるかと想像します。
〇「のぞみ」指定席への移行が、約7割
〇「ひかり」自由席への移行が、約2割
〇自由席特急券で「のぞみ」デッキ乗車が、約1割
とくに名古屋~京都の約30分乗車、名古屋~新大阪の約50分乗車などでは、短時間乗車と経費節減の視点もあって、自由席特急券でのデッキ乗車で割り切るケースも見られるかと想像します。
飛行機への転移はあるか
東京~大阪間で飛行機に転移するケースは、羽田、伊丹への移動時間と「のぞみ」の圧倒的な列車本数や所要時間、運賃・料金バランス等を総合的に考え合わせると、「のぞみ」自由席がなくなったことで直ちに飛行機に転移する事態はないだろうと思われます。
東京~京都間、新横浜~新大阪間ならば、なおさらです。
「しなの」385系投入時に「のぞみ」を含めJR東海は全車指定席に踏み切るかどうか
以上、「のぞみ」が通年、全車指定席になった場合の転移について想像してみました。
「のぞみ」自由席は2両のまま当面継続していくのかは不明ですが、ひとまず2026年度については最繁忙期中心に、全車指定席の実施時期と実施期日の追加までにとどまりました。
JR東日本・JR西日本では速達新幹線列車だけでなく、在来線特急でも全車指定席化の方向性ですが、JR東海は最繁忙期以外は独自の道を行くでしょうか。
筆者は、中央線「しなの」に385系投入、量産先行車の営業開始とみられる2027年度末、または385系量産車投入の2029年度を機に「のぞみ」、在来線特急ともにJR東海も全車指定席化に踏み切るのではないかと想像しますが、どうでしょうか。
仮に「のぞみ」が全車指定席になったら自由席愛用者にどのようなフォローをとるのか、状況を見守りたいと思います。
※ 筆記にあたり、2026年1月7日付け、JR東海・JR西日本の「2026年度における東海道・山陽新幹線「のぞみ」号を全席指定席として運行する期間について」のニュースリリースから一部を引用させていただきました。
