平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

JR京都線電車内に最大10時間(続編)

TV報道番組の中で印象に残った話です

昨日(1月28日)の「JR京都線の電車内に最大10時間閉じ込められた件に思うこと」の続編です。

各局のTV番組で本件に関する状況、問題点、原因分析、今後の対策案等が報道されています。

自分が印象に残った番組に、1月29日フジテレビ7時30分の「日曜報道 THE PRIME」がありました。

番組の冒頭、数分間ですが「最強寒波で被害大 JR西で立ち往生の教訓 電車内に最大10時間」のテーマが取り上げられています。

橋下徹氏(レギュラーコメンテーター)、松山俊行氏(フジテレビ政治部長・解説委員)、梅津弥英子(フジテレビアナウンサー)の3人の話で、印象に残ったものがありました。

以下、その部分の要点録です。(発言者の記載は省略します。)

 

「やはり天候ってそんな簡単に予想できない。

かえって、予想をちゃんとやれということを言うと、どんどん計画運休。

責任を負いたくいないから、運休にしてしまえというようになってしまう」

「いざ、立ち往生した時の避難と言うか、誘導の仕方、事後的な対応方法についての対策マニュアル(の必要性)」

「雪の中、3時間ぐらい歩かせないといけないような所だったので、誰も責任をとりたくないから(電車の)中に閉じ込めちゃったと思う」

「予測が難しいという点で言うと、やはり日本人はぎりぎりまで雪が降っても電車を動かしたり、学校を開いたりということをやろうとするけれども、アメリカ人からすると大雪が降るとある程度分かった時点で社会全体、この日は一日、休みにしようというムードが漂う。

あらかじめ前の日に、次の日は大雪が降るとわかっていたら学校も閉鎖、公共機関も閉鎖すると。

電車も基本的には動かないということで皆さん、家でじっとしていてくださいということになる。

日本の場合、ぎりぎりまで動かそうという意識が働くから、(ポイントの雪を解かす装置を作動させるのは予想降雪量が10㎝という)細かい基準で、たまたま雪が多く降ってしまったというだけで、こういう混乱が生じてしまう。

ある意味、社会全体でこの災害に対してはある程度、家の中でじっとしているんだというコンセンサスがとれてくれば違うのかなと」

「運休すれば動けないんで会社、学校に行くのをやめようという発想になるが、誰かがそう言ってくれないとやはり行ってしまうのが日本人なのかなという気もする」

 

概略は以上ですが、誰も責任をとりたくないということ、アメリカ人と日本人との考え方の違い、日本人はぎりぎりまで列車を動かそうという意識が働くという箇所が記憶に残りました。

自分が言うのもおこがましいですが善かれ悪しかれ、アメリカ人と違う日本人の意識があるからこそ日本の成長もあったと考えますし、世界各国の思考の違いを理解していきたい思います。

今回のポイントの融雪器設置タイミングについて再発防止を願いますが、列車運休という最終結論に最初から結びつける考え方を国内各地で直ちに採り入れることは尚早かと思います。

 

余談ですが、アメリカ人の鉄道の話を想像していたら、何となく宮脇俊三氏の海外の鉄道著書を再読したくなってきました。

日本人と外国人の考え方、価値観の違いがさりげない文章表現の中に、随所で冷静かつ客観的に書かれているからです。

 

※写真は本文と無関係です。