京都始発下り「はるか」が桂川付近まで別線を走るのは、山科延伸とともに終了?
JR西日本から、2024年11月22日付けで「京の東の玄関口 山科駅改良について ~特急「はるか」の山科駅延伸により京都市内アクセスがより便利に~」のニュースリリースがありました。
「はるか」を京都から山科まで延伸するもので、山科駅北側に12両対応ホームを1面新設し、山科折り返しができるよう配線を変更するもので、2029年度開業を目指しています。
ニュースリリースでは「山科駅を京の東の玄関口として利用いただくため」と謳われていますが、京都駅30番線に隣接する山陰線(嵯峨野線)の列車が逼迫しているため、30番線を山陰線ホームに充てるのは明らかで、すでに多くのブログでも指摘されています。
京都始発30番線からの下り「はるか」だけの楽しみとは
さて、筆者にとって「はるか」の楽しみの一つは、下り京都始発関西空港行きが京都発車後、桂川付近まで本線とは別の貨物線を走行することです。
同じ下りの「はるか」でも、東海道線(琵琶湖線)の野洲・草津方面からの列車では、京都駅には7番線に入るのが基本で、この場合、京都-桂川は通常の列車と同じ東海道線(JR京都線)の複々線の外側線路を走ります。
京都始発30番線発「はるか」だけが、京都-桂川で固有の線路を行きます。
京都始発「はるか」が桂川までの間、別に特別な車窓を見せるわけではありませんが、JR京都線の複々線の上り線外側線路の脇を走行します。
大阪から京都に向かっていく列車で見た場合、複々線の左端が上り線の外側線に当たりますが、さらにその左手、上り列車外側線路の左側を下り「はるか」が逆走する形になります。
この複々線の脇を逆走する光景がポイントです。
そして桂川付近で本線を乗り越し、向日町駅構内で下り外側線(列車線)に合流するまでが、京都30番線発下り「はるか」だけで体験できる線路です。
茨木駅からは複々線の本線を乗り越して、吹田信号場へと入り、梅田貨物線を走るのも下り「はるか」の見どころですが、これは「はるか」が山科始発に変わっても引き続き体感できます。
京都→桂川は一見、列車が逆走しているかのような錯覚の楽しみも「はるか」の山科延伸とともに終了します。
京都→桂川の逆走の何が面白いのか、それがどうしたという人には無縁の話ですが、貨物線を行く貴重な旅客列車の乗車を楽しむのも鉄道趣味の一つです。
京都始発下り「はるか」では、進行方向左側、普通車はD席のほうが、京都→桂川で、進行左側を通過する上り列車とのすれ違いが見られます。
なお、上りの関西空港発京都行きでは、通常のJR京都線複々線の上りの列車線を走行し、京都に着く手前で本線と分かれ、30番線に入っていきます。
下り「はるか」のような逆走走行区間はありません。
(余談)名古屋→京都→天王寺移動のこだわり強引乗車計画
最後に余談で、筆者の名古屋→京都→天王寺移動の、こだわりのある強引な乗車計画コースで締めくくります。
陽の長い6月~7月に限る計画です。
名古屋17:15発新快速大垣行き→岐阜17:34着
岐阜から特急「ひだ16号」大阪行きに乗車→岐阜17:37到着、17:44発→京都19:17着
京都から19:30発「はるか55号」に乗車→天王寺20:16着
以上の乗り継ぎで、「はるか55号」では京都→新大阪→天王寺の貨物線と合わせ、「ひだ16号」大垣→関ヶ原の新垂井経由貨物線の同時貨物線乗車を体感します。
「はるか55号」での貨物線車窓は6月下旬頃から7月上旬頃が望ましく、併せて、岐阜-京都を行くハイブリッド式気動車特急体験も貴重です。
それ以外の時期では「はるか」の車窓は暗くなり、「はるか」は翌日乗車になります。
京都19:30発の「はるか55号」で、まだ車窓が眺められるのか、十分な自信はありませんが晴れていればまだ大丈夫だろうと楽観しています。
天王寺→京都→岐阜→名古屋の逆コースは、日中の車窓は存分に見えますが、京都-桂川の別線体験と、新垂井貨物線の乗車はありません。
他の人にお勧めできるようなコースではありませんが、自己満足コースとして紹介させていただきました。