JR東日本と大手私鉄競合区間の列車運転間隔、所要時間等を比較する
2026年1月8日付け「JR東日本2026.3.14運賃改定後の大手私鉄競合区間のIC運賃を比較する」の続編です。
今回は、鉄道選択の際、運賃とともに重要な要素である列車運転間隔、所要時間、列車設備等について、各私鉄で1区間を選び、状況を見てみたいと思います。
2026年1月1日現在の休日ダイヤにより、東京都区内を10時台発の発車時刻、到着時刻を見てみました。
・9:59発→快特→10:57着
・10:10発→特急→11:11着
・10:20発→快特→11:18着
・10:30発→特急→11:31着
・10:40発→快特→11:38着
・10:50発→特急→11:51着
・10:40発→快特→11:38着
・10:20発→(直通)→11:36着
・10:35発→11:30逗子11:35→11:56着
・10:48発→11:40逗子11:55→12:15着
【寸評】
運賃差だけでなく、10分間隔の京急6本に対して本数半減、3本の横須賀線は逗子乗り換えのパターンが多く、逗子での待ち時間も長いケースがあります。
横須賀線で観光での利用の場合、青春18きっぷや休日おでかけパスなどのフリー切符使用時以外は、選択要素がかなり低くなりそうです。
〇小田急新宿発→列車種別→小田原着(901円)※直通列車のみ表記
〇新宿発→快速急行→小田原着
・10:01発→11:29着
・10:21発→11:51着
・10:41発→12:07着
〇東海道線東京→小田原(1,595円)
〇東京発→普通列車→小田原着
・10:03発→11:27着
・10:32発→11:48着
・10:39発→11:57着
・10:48発→12:09着
【寸評】
所要時間はほぼ互角です。
直通列車本数としては東海道線の方が多いですが、運転間隔がまちまちで、10時03分の次が32分発、29分の待ち時間かと思うと、32分発の後は39分発、48分と続くランダムなダイヤです。
小田急は新宿~小田原の直通快速急行は毎時3往復ですが、藤沢方面の快速急行で相模大野から小田原行き急行に乗り換えるパターンもあり、それを含めれば毎時6往復に倍増し、10分間隔の利用しやすいダイヤです。
所要時間の長さから、東海道線普通列車にはグリーン車のほか、列車トイレがあって安心ですが、小田急の快速急行には列車トイレはありません。
◆京王の新宿→京王八王子と、中央線の新宿→八王子
・10:01発→10:45着
・10:20発→11:05着
・10:39発→11:23着
・10:49発→11:32着
〇中央線新宿発→八王子着(616円)※直通中央特快のみ表記
・11:06発→11:41着
・11:14発→11:50着
・11:36発→12:10着
・11:52発→12:26着
【寸評】
本数は互角ですが、中央線の中央特快は運転間隔がまちまちです。
所要時間は中央線特快の方が10分弱、京王の特急よりも速いです。
京王は、高尾山口行き特急もありますが、京王八王子を経由しない分、分岐駅の北野で八王子方面列車との接続を図っています。
中央線には快速を含めて列車トイレとグリーン車があります。
なお、ここでの中央線時刻は、中央特快の本数の関係で11時台で記していますので、申し添えます。
◆東急とJR湘南新宿ラインの渋谷→横浜
〇東急渋谷発→横浜着(309円)※直通特急のみ表記
・10:08発→10:36着
・10:24発→10:51着
・10:39発→11:07着
・10:54発→11:22着
〇湘南新宿ライン渋谷発→普通列車→横浜着(440円)※直通列車のみ表記
・10:06発→10:31着
・10:10発→10:38着
・10:35発→11:04着
・10:50発→11:19着
【寸評】
渋谷~横浜の距離は、東急24.2㎞、湘南新宿ライン32.1㎞で、7.9㎞の開きがありますが、所要時間はほぼ同じです。
東急の特急ダイヤは15分間隔で分かりやすいです。
湘南新宿ラインは、10時06分のあと、4分後に10分発がすぐに来ますが、これを逃すと35分発まで25分待ちであり、列車時刻の事前確認が必須です。
〇西武新宿発→拝島着(521円)※直通急行のみ表記
・9:56発→10:50着
・10:21発→11:09着
・10:41発→11:29着
〇中央・青梅線新宿発→拝島着(528円)※青梅特快のみ表記
・10:10発→10:52着
・10:36発→11:15着
【寸評】
西武の急行は毎時3本、青梅線青梅特快は2本が基本で、所要時間は青梅特快の方が10分弱速くなっています。
運賃は7円だけ西武の方が安価ですが、西武新宿駅が位置的に不利です。
〇東武東上線池袋発→列車種別→川越着(481円)※川越特急・急行のみ表記
・10:00発→川越特急→10:26着
・10:10発→急行→10:43着
・10:20発→急行→10:54着
・10:30発→川越特急→10:56着
・10:40発→急行→11:12着
・10:50発→急行→11:24着
・10:00発→10:54着
・10:19発→11:14着
・10:39発→11:34着
【寸評】
東武の川越特急は2本、急行は3本の計5本に対し、埼京線は20分間隔、毎時3本です。
運賃にかなりの開きがあるほかに、所要時間や本数も加わり、東武東上線の独擅場に近い区間です。
池袋~川越の距離は、東武東上線30.5㎞、埼京線39.6㎞で、埼京線は大宮経由の迂回ルートゆえ、仕方ない面もありますが、パターンダイヤの点はよいと思います。
総括
以上ですが、大手私鉄とJR東日本との今回の競合比較区間においては、JRの運賃不利の分を列車本数、運転間隔、所要時間等の総合状況の中で挽回するのは容易でないことを、あらためて感じます。
概して大手私鉄のダイヤは、等間隔化化されていて覚えやすく、対してJRはランダムで5分後に電車が来たあと、30分近く待つようなこともあります。
JRにはあるが私鉄にはない強みとすれば長編成、グリーン車連結、列車トイレ等が挙げられます。
JRには特急列車や貨物列車等も走る事情はありますが、運転間隔の開きはあっても、パターンダイヤ化による毎時間等間隔の覚えやすいダイヤを目指してほしいと感じました。
