JR各社の「大人の休日倶楽部」「50+」「おとなび」「四国エンジョイクラブ」「ハロー!自由時間クラブ」に移行?
JRグループの「レール&レンタカーきっぷ」が2026年2月を以って終了します。
JRグループが国鉄時代から引き継いだ企画切符で残っているのは「青春18きっぷ」と「ジパング倶楽部」くらいになります。
今回は、「ジパング倶楽部」の今後について、勝手に想像してみました。
主なフリー切符の廃止時期状況
その前に、各種企画切符で、JRグループが廃止した時期を振り返ってみたいと思います。
〇 周遊券:1998年3月廃止
〇 周遊きっぷ:2013年3月
〇 ナイスミディパス:2009年
〇 フルムーン夫婦グリーンパス:2022年9月
〇 レール&レンタカーきっぷ:2026年2月
この2種のもっとも大きな違いは、行き先の自由さと特定もありますが、切符発行の手間暇が挙げられます。
「青春18きっぷ」は、発行自体は自動券売機のみで可能です。
2024年夏季までの「青春18きっぷ」は、乗車開始の都度、駅員からの押印を受けていましたが、同年冬季版からは期日連続使用制、自動改札機通過対応となり、駅員の手間も軽減されました。
良し悪しは別として、鉄道側には省力化されました。
「ジパング倶楽部」特有の、鉄道側の発行の手間
一方、「ジパング倶楽部」は会員制方式です。
年会費3,840円が必要なほか、3回までの使用で20%引き、4回目以上は上限20回まで30%引きで割引率を変えるなどの細かな芸があります。
年20回までの利用の都度、鉄道側は会員証確認、駅での切符発行に人手を要します。
「ジパング倶楽部」は、かつての一般周遊券を思い起させるオーダーメイド型タイプです。
近年、全国的にJR各社はみどりの窓口を大幅に縮小しています。
利用者は同窓口がかろうじて残っている駅まで行く必要があり、そこでの窓口での集中混雑は必然となります。
残った駅の窓口の数自体も、全盛期よりかなり減らされており、1時間待つことも日常的です。
「ジパング俱楽部」の性格上、切符発行自体の時間もさることながら、窓口でいろいろな相談を長い時間にわたって持ち掛けるケースが見られ、その間、窓口用の機械は遊んでしまいます。
必ずしも「ジパング俱楽部」に限りませんが、希望列車は満席ですよと言われても、すぐにあきらめきれず、どうにかならないか、前後の列車も調べてみて、翌日はどうか、自由席は混むのかといった質問が次々に続きます。
JR各社は「ジパング倶楽部」から、ジパング倶楽部の自社専用版へ移行?
一方、JR分割で、各社それぞれの自社路線用の企画切符が勢ぞろいしている現在では、自社路線中心に乗ってくれるならまだしも、同じJRでも他社路線の行程の切符発行には熱が入らないのではないでしょうか。
JR東日本は、「ジパング倶楽部」よりも「大人の休日倶楽部」に力を入れています。
JR北海道はJR東日本に追従しています。
JR東海は独自に「50+」へ。
JR西日本は「おとなび」へ。
JR四国は「四国エンジョイクラブ」へ。
JR九州は「ハロー!自由時間クラブ」へ、といった企画商品がそろっています。
青春18きっぷの各社版と同じような傾向が「ジパング俱楽部」にも表れています。
ただ「ジパング俱楽部」は、前記しましたが、駅窓口で手間と時間を要するオーダーメイド型の違いがあります。
「ジパング俱楽部」はまだ国鉄時代からの伝統や経緯、流れから、各社協調している形ではありますが、やがては各社タイプ型への移行により自然消滅がないとは言えないように感じますが、悪く捉え過ぎでしょうか。
全国を「ジパング倶楽部」での自在旅行はいつまでできるか?
「ジパング倶楽部」が仮になくなったとすると、どのような変化が起きていくでしょうか。
JR東日本の関東圏かは、東北方面なら「大人の休日倶楽部」が使えますが、京都・大阪への東海道新幹線には使えません。
JR西日本圏内、京都・大阪から東京への「おとなび」も同様です。
JR分割をした以上、この垣根が高いままずっと流れていくのでしょうか。
他のJR社は無関係、対象外というだけでしょうか。
JR東海・JR西日本は今後もずっと「のぞみ」「みずほ」乗車不可を継続?
「ジパング倶楽部」には、東海道・山陽新幹線「のぞみ」「みずほ」の特急料金部分を割引対象外とするなど、乗車列車の制約もあります。
「のぞみ」「みずほ」を乗車対象外としたのは、「ジパング倶楽部」に限らず、「レール&レンタカーきっぷ」、かつての「フルムーン夫婦グリーンパス」なども同様でした。
東海道・山陽新幹線で「のぞみ」「みずほ」が乗車不可にしたままなのは、今や現実とかけ離れていると言わざるを得ません。
「のぞみ」の毎時最大12往復を謳う東海道新幹線で、毎時2往復の「ひかり」「こだま」しか乗れないのは実用性に不足します。
高齢者用だから、高速「のぞみ」でなくてもよいということはないと思います。
これらの企画切符で、「のぞみ」に自由自在に乗ってほしくはないという線引き思想がJR東海には、いまだにあると思われます。
不満があるなら「ジパング俱楽部」を使うなというだけのことでしょうか。
また、JR西日本でもJR東海と無関係の「みずほ」での料金別扱いの実態はありますが、JR東海「のぞみ」姿勢に追従するしかない結果のようにも感じますが、JR東海と同じ思いでしょうか。
現在の東海道・山陽新幹線「のぞみ」は特別な列車ではなくなっているほか、「ジパング俱楽部」利用者は「ひかり」2往復で十分いうのは不便です。
「のぞみ」の料金割引は行なっても、割引後の料金収入自体はあるわけですから、JR東海は「ジパング倶楽部」での乗車対象を認めてもよいように考えますが、いかがでしょうか。
