今、東北新幹線に必要なのは安定・安心です
JR東日本所管の東北・山形・秋田新幹線で、車両の故障、地上設備の不具合により長時間にわたり列車が止まるケースが多くなっています。
とくに2024年9月と2025年3月の、E5系・E6系併結運転での車両分離は衝撃的でした。
それに加えて、2025年6月17日の山形新幹線E8系の車両故障は、E8系の単独列車運転ができなくなり、山形新幹線の東京直通運転は再開の目処が立たないほど深刻な事態に陥っています。
最近では7月1日に、東北・秋田新幹線E5系・E6系で、パンタグラフからの集電ができなくなる不具合が発生してしまいました。
これだけ車両不具合による遅延や運休が続くと、東北新幹線の信頼がなくなってしまいます。
東北新幹線に乗っていて、停車駅が近づいたわけでもないのに、走行中に急なブレーキがかかって速度が低下していくと、また何か起きたのだろうかと不安になってきます。
安心して列車に乗れないというのは、鉄道にとって致命的です。
東北新幹線運休時の在来線補完輸送はどうなっているか
◆東北線
東北新幹線事故運休時の代替交通機関として、まず並行在来線の東北線での移動が浮かびます。
しかしながら、那須塩原以北の列車本数が少なく、さらに乗り継ぎ回数が多く、相互の接続時間も長すぎます。
新幹線運休時の代替え輸送機関になり得ないのも残念です。
JR東海の東海道線熱海-浜松直通列車のような長い距離の運行も東北線列車にはなく、東北新幹線の駅単位で区間運行を設定しているイメージです。
ひとまず郡山と白石の折り返しを見直し、新白河-福島、福島-仙台は直通運行してもよいのではないでしょうか。
◆仙山線
山形-仙台に臨時快速を設定し、「はやぶさ」で東京速達の対応をしてもよいのではないでしょうか。
◆常磐線
E653系による臨時設定が行われることもありますが、いわき止まりの「ときわ」をそのまま仙台まで臨時延長する列車も望まれます。
仙台発着の定期列車は3往復ですが、東北新幹線での大幅遅延や運休の実績状況から、いわき止まりの「ひたち」の仙台延長の増発が必要かと考えます。
時速360㎞/h運転研究の前に、毎日の安定した運行による信頼回復が先決
東京-山形・新庄の「つばさ」直通運転の全面再開までにはまだ期日を要しそうであり、当面は福島での乗り継ぎが必要なようです。
直通運転の再開後、万が一、再び同じ事象が発生すると、「はやぶさ」「こまち」E5系・E6系連結運転の二の舞になります。
再発防止に自信が持てるまで福島乗り継ぎもやむを得ませんが、それまでの間、福島乗り換えだけでなく、仙山線快速や、常磐線仙台発着特急の増加等の努力対応も求められます。
JR東日本は今後、東北新幹線にE10系の投入や、北海道新幹線札幌開業時を目標に、東北新幹線の最高速度320km/hを360km/hまで向上する意欲を見せていますが、その前に、遅れや運休のない正常な列車運行、安心して乗れる列車体制による新幹線の信頼性回復が先決ではないでしょうか。
東北・秋田新幹線での「はやぶさ」「こまち」の2列車併結運転も、まだ安心して乗れる状況になったわけではありません。
今の東北新幹線に必要なことは安定・安心です。
