熱海から利用開始する場合であっても、三島まで新幹線乗車を条件とする発売手法等についての話です
JR東海から、2025年11月12日付けで「JR東海☆冬の乗り放題きっぷ」発売! ~冬に、ほっこりローカル線の旅はいかがでしょうか~」のニュースリリースがありました。
夏季に発売した「JR東海☆夏の乗り放題きっぷ」に続くもので、連続2日間、大人3,900円、こども1,900円など、発売方法や条件、金額等は同じで、2025年青春18きっぷ冬季用のJR東海冬季版を印象づけます。
今回のチラシに「年末年始にも使える!」との添え書きがあり、利用期間は2025年青春18きっぷ冬季用から1日繰り下げ、2025年12月13日(土)~2026年1月13日(火)として、連休最終日1月12日(月・祝)の列車混雑を分散させた結果判断と思われます。
2日間3,900円は、青春18きっぷ3日間1万円と比べれば格安です。
表面上は格安でも陰に隠れている東海道新幹線運賃・料金
ただし、格安といっても表面上のことで、これとは別に、東京・大阪から利用する場合、東海道新幹線で少なくとも熱海や米原までは乗車するのが前提で、新幹線運賃と料金は別払いです。
発売条件の、「「EXサービス」で熱海駅~米原駅を着駅とする東海道新幹線をご予約した方」というのがJR東海らしいところで、2日間3,900円の安さであっても、東京からは東京~熱海、大阪からは新大阪~米原の新幹線利用による運賃・料金収入が見込めます。
上記2区間の並行在来線がJR東海の所管でないことを逆手に取った発想といえます。
一方、東海道線熱海~米原のフリー区間内の駅利用者が購入する場合であっても、無理にでも東海道新幹線に乗車させる?ことも「夏の乗り放題きっぷ」と同じです。
熱海や三島からの乗車であっても、少なくとも熱海~三島は東海道新幹線に乗車し、新幹線分の運賃・料金を支払うことが要件です。
この要件により、今回の「JR東海☆冬の乗り放題きっぷ」2日間3,900円の格安さが成り立っているとも言えます。
「モデルコースのご紹介」高山線沿線利用を名古屋までさりげなく新幹線誘発
今回のチラシの「モデルコースのご紹介」の冒頭に、「清流と温泉に癒される、高山本線の旅」があります。
「新幹線で名古屋へ」とのイラストがあり、名古屋から岐阜経由高山線で飛騨古川、高山を観光、下呂宿泊といった内容です。
高山線飛騨古川方面に「JR東海☆冬の乗り放題きっぷ」を使って、例えば大阪から行く場合であれば、新大阪~米原は東海道新幹線、米原から東海道線で岐阜へ、岐阜から高山線というのが通常かと思われます。
それを新幹線で名古屋までの乗り越し乗車、名古屋から岐阜へ戻るという、さりげない誘発があります。
あくまでもチラシの中では「新幹線で名古屋へ」というだけであって、新大阪から名古屋へ新幹線とまでは言っていないところに、JR東海の心憎い新幹線誘導術を感じます。
自社管内の東海道線熱海~米原間の利用者でも新幹線乗車を強いる発売手法はどうか?
JR東海在来線区間である、東海道新幹線と並行する熱海~米原の各駅からの利用であっても、東海道新幹線に無理に乗車させて、新幹線分の運賃・料金収入を得る手法には疑問を感じざるを得ません。
熱海から普通列車豊橋行きがあるのに、熱海から三島までわざわざ東海道新幹線に乗車すること自体が不自然であり、無理があります。
その隠れた新幹線費用負担分は、表面上は見えにくいものです。
不満なら使うなといえば話は終わりですが、例えば発売額を見直すことで、とくに熱海~米原の区間内で始まる乗車開始駅の利用者に配慮し、無理に新幹線乗車をしなくとも購入可能とするような考え方や配慮をする余地はあるかと思いますが、いかがでしょうか。
